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kakurenboという映画

私がこの作品を手に取ってみた感想を一言でいえば。
「トラウマ」である。

kakurenboというアニメ映画が存在する。
CGで作られた作品で、狐面を被った少年少女が鬼から逃げるという物語だ。
主人公の少年は妹を探すために深夜、「オトコヨ様のお遊戯」に参加する。
その他の参加者の少年少女たちは、異形の生物なのかロボットなのか。
強大な存在「鬼」と鬼ごっこをする。

という物語である。
制作はYAMATOWOKSであり、その世界観や動きなどにすごい魅了を覚える。
が、これはトラウマなのだ。
何処がどうトラウマなのかと言われれば作品のネタバレになってしまうので言えないのだが、その圧倒的な作品と設定に対して「こんなのあんまりだよ」としか言いようがない。

さて、この作品の素晴らしいところはまるで九龍城のような建物たちだろう。
やれクーロンズゲートやらが好きな人には絶対に刺さる作品だ。
狐面を被った少年少女は決して顔を出さない。
顔が出るキャラが苦手な人はおススメだ。
しかしトラウマなのである。
私は少なくともトラウマになって「また見たいけど二度と見たくない」と思える作品になった。

キッカケは大学にあった1本のDVDだ。
大学で映像課題があったため、課題棚にあった作品で、その表紙と世界観に見る前は心を奪われていた。
「これ絶対面白い奴」
私は意気揚々とそれを借りて鑑賞エリアへと足を運んだのだった。

ネタバレしない程度に言えば、出てくるのは全て子供たちだ。
少なくとも出てくる人間は子供だけだ。
子どもたちは数々の鬼と呼ばれる巨大なロボットやらに襲われる。
厳密に言えばそれにも理由があるのだが、ロボットが子供たちを殺すことは無い。
捕まえてしまうのだ。かくれんぼだからね。
子どもたちをぎゅっと掴んでまるで殺してしまったかのような描写があるがそれは別にトラウマにはならない。
双子の狐面が出てきたりするので双子で狐面が好きだって人はウキウキするだろう。

作品自体は本当に面白い。本当に面白い。
私はすごく好きだ。その代わり二度と見たくはないと思った。
物語が進むにつれ「あ~」という感情と「うわあ」という感情がせめぎ合い、結局何が何だか分からなくなってしまうのだ。
「じゃあどうすればよかったんだよ!」と思うしか出来ず、その後彼らがどうして生きていくのかもわからない。

ちなみに服装は中華だか日本だか、不思議な服装もしているのでここも注目だ。
薄暗い夜の中でかくれんぼで逃げ回る子供たちその絶望的な終わり方にみんなもトラウマを抱いてほしい。


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