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ふとした瞬間に買ったものが美味い話

昨日私は寿司の予約をしたが、寿司の予約を取りに行くまでに10分以上の空きがあったので、近所のセブンイレブンへと足を延ばす。
そこそこデカいセブンイレブンだったので色々な物を見て回った。
最近鉄分が不足している気がしたので鉄分が取れるフルーツジュースを手に取った。
さて、これだけでは何かと味気ない気がする。
レジに進むにあたってセルフならいいが、などと余計な事を考える。どうせIC決済なのだから流れ作業に変わりはない。
とはいうものの、寿司の受け取りに時間がかかる為に私はぶらぶらしている必要があった。
今セブンイレブンではサンリオのふにゃっとした間接照明、ライトのようなものがあり、種類はキティ、プリン、シナモン、クロミのようだったがシナモンだけが欠品していた。
こう見るとシナモンが欲しかったなという気持ちになるのは不思議だった。
ぐるぐると何度も見て回る。
カップ麺の棚を見るが「結局家にまだあるし買い込むことないな」と考える。
コンビニ飯の棚を見るとデカめのラーメンがあり、「たまにはこういうのもガッツリ食べてみたい」と思いつつも「今夜は寿司だった」と思ってしまい手が出なかった。
菓子類は最近控えている、プリキュアのウエハースも正直大層気になったのだが、中身のカードは以前キュアピースを当てたものの何処かへ行ってしまったのでカードがメインなのに使わないのは勿体ないと思い棚に戻す。
唯一私が手に取ったのはふにゃふにゃの白いたい焼きだ。
中にカスタードが入っているのが凄く気になり、白いたい焼きの食感やカスタードの味は何となく思い出せたのでこれにした。

このセブンイレブンには小さなカゴに「半額商品」みたいなものが入っていることがある。
私も時折覗くが大体はアニメグッズや韓国アイドルのグミ、季節外れの清涼商品なんかが置いてある。
が、今日はそこに見たことのないお客がいた。
辻利のグリーンレモンティーだ。
辻利がお茶会社なのは皆さんもご存じだろう、確かペットボトルでもお茶が販売されていたはずだ。
宇治抹茶入りのレモンティーらしく、はちみつが使用されている。
私は一度食べたり飲んだりしたものは大体味を覚えている事が多い。
先ほどの白いたい焼きだってカスタードの味は大体こんなだろう、食感はこんなだろうというのは察しが付く。
しかしどうだ、はちみつとレモンティーは分かるがそこに茶が追加される。
味の再現が全くできなかった。

私は意味不明なこのグリーンレモンティーになかなかに興味が大きくそそられた。
まず、パッケージが余りにも清涼感溢れている。
緑のパッケージにレモンと緑色の茶が置かれている。
「夏に飲むと涼しそうだ」という感想が真っ先に出た。
次に個包装らしく、5回くらい飲める。
それでいてお値段252円から半額の132円。コスパも良い。
私は悩まずにそれを手にしてレジに向かった。
その時間になると寿司の受け取りの時間が迫っていた為、寿司を受け取って私は帰路へと向かう。

家に帰り寿司を広げ、いざお茶の御開帳だ。
箱を開け、1つの包装を手にしてさらさらとコップに注ぐ。
ちょっと粒子が細かいのか多少舞うのはこういった顆粒ドリンクの特徴だろう。
次にゆっくりと水を注いでいき、マドラーでくるくると混ぜる。
見た目は本当にただの冷やした緑茶だ。
いざ実食、ならぬ実飲。
真っ先に口に出たのは甘さだった。
それも砂糖ではない、蜂蜜の甘さだ。
優しい甘さが口の中に広がり、抜群に飲みやすい。
次にレモンティーがやってくるのだが、これまた「レモン」である。
まごうこと無きレモンが口の中を浸食していく。
例えるなら午後の紅茶のレモンティーの味に近いだろう。それに蜂蜜を混ぜると大体近い。
もちろん緑茶も忘れてはいけない。レモンティーと蜂蜜の甘さに押されがちだが、この2つではない味が確実に迫っている。
死ぬほど飲みやすく死ぬほど美味いのだ。
私は1杯を飲んだ後「なんだこれ」と声を出してしまうほどだった。
美味すぎる。驚いた。
こんなものが売れ残ってしまうのか。
お茶が苦手な子どもだってこれを飲めばもう1杯飲みたいというに違いない。
いや、清涼飲料なのだからほぼジュースに近いのだろうが、それ以上にお茶とレモンと蜂蜜の相性に驚いてしまう。
どれも邪魔をせず、手を繋いで私の喉と舌を喜ばせてくれるのだから天才だ。
思わず私は1杯を飲み干した後、もう1包開けて飲んだ。
美味い、やっぱり美味いのだ。
再確認したがやはりうまい。
お茶と思って飲むより蜂蜜レモンティーと思って飲んだ方が騙された感が少なくていい。
カロリーとかは「まあお茶だし」で洗い流そう。
あっという間に2杯目を飲む。喉が渇いた真夏に家に帰ってキンキンに冷やしたら美味かろうなのだ。

寿司を平らげ、テレビを付けると名探偵コナンの映画が始まっていた。
巷で話題の安室さんとやらが首に爆弾つけられて大変なことになる映画らしいのだが、カットカットの嵐らしい。
私はそんなことも露知らず今度は氷を入れて飲む。
美味い。やっぱり美味い。
この手のドリンクは下の方に顆粒が溜まりやすく、ちゃんと混ぜながら飲まないと下が甘くてとんでもないことになるのだが、それですら愛しいほど美味い。
今日はこんなものだろうと満足し、私はしばらくして眠りについたわけだ。

起きて2包になっていたことに悲しみを覚えた。
こんなに美味いものがあと2つしか飲めないなんて。
ある意味これは危険だ、麻薬だ。
ハマってしまう味などあまりないに等しいのだがこればっかりは美味すぎてアマゾンで買ってしまおうか悩んでしまうほどだ。

お茶、蜂蜜、レモンティーに抵抗が無い方はこれを是非買ってほしい。
あと、甘いものが苦手でない方。好きな方。
疲れた夜に、目覚めの一杯に、是非とも飲んでほしい。
現場からは以上だ。

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