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財務省論駁記

知人の新月かえる(@singetukaeru)さんが財務省に電話をなさっていたので、猫のしばたんの解説でお送りします。

2023.06.20訂正
解説で「MMTの統合政府観」としていますが、マクロ経済学においては国内のMMT流行以前より統合政府という観点は広まっていたとのタレコミがありましたので、訂正します。

猫の解説①

(原作者の意向により本図では独自名称を使っております)
ここで、かえるさんは正しい貨幣観を持ちすぎているために、国庫に入ったお金は消えてしまうと言ってしまいます。
しかし、実際には政府と日銀は統合されていないため、額面上、国庫(政府の日銀口座)は存在しています。
もちろん、これは便宜上存在しているだけであり、政府部門に対する債権を政府部門が持っているだけなので、誰もお金を持っていない0の状態と同じです。
これが徴税でお金が消えるという話です。ゴーストマネーなどと言われます。

財務省のお金の定義がどこまでなのか、よくわかりませんが、この会話の中から推測するに、国債は明確に債権であってお金でないとしていますし、硬貨についてもお金でないと言っているように読めます。
ざっと調べた感じ、それぞれの語の定義は下図のようになっています。
これにより、会話が噛み合わないものと思われます。
官僚らは、定義通りの言葉の使い方しかできないはずなので、会話をしたい場合はこちらが合わせる必要があるでしょう。

猫の解説②
猫の解説③

さて、個々の酷い発言については置くとして。
税というのは、民間から政府の方向へのお金の流れ(フロー)であり、税金という種類のお金はありません。
また、税金は回収であり、何かに対して使うということは誰にもできないので、税金を使うという言い方は、斬新な貨幣論を持ち出さなくても、誤用と言っていいのではないかと思います。

財務省は、予算を組むために債権の発行と徴税を行い予算を調達しているという、独立したひとつの政府として、えらい低い視座ではありますが、理屈は通してきているわけです。(もちろん政府は統合されていないので、統治は政府単独で行っているのではない)
国会でも論破されまくっているのに姿勢が変わりませんから、説得は不可能でしょう。

以上、私の感想になります。たいへん貴重な資料をありがとうございました。
途中に登場した動く図解など、下記リンクからご参考まで。↓↓↓

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