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噂のまちカフェに行きました

地元のまちづくり講座で噂のまちカフェに行きました。ハワイコナ珈琲を本格的に淹れる地域カフェ。NHKで二度も紹介されたとか。

黒に濃いピンク、揃いのエプロンを着け、嬉々と動くシニアの笑顔に充実した高揚感が溢れる。

美味しいハワイコナをいただきながら講座のメンバーとおしゃべり。まちの成功事例を学んで自分たちの企画作りに役立てようという趣向。コーヒー片手にしゃべるうち、それぞれ胸のうちに、まちに引っ張り出したいだれかがいると気づく。大声では言えない切ない思い。

ハワイコナのまちカフェは、定年退職したシニア男性を家から引っ張りだそう戦略だった。まちの人々の持ち寄りで往年の名盤を揃えたレコード鑑賞を添え、ワンランク上のカフェにしたら大当たり。なーるほど。

おなじテーブルのそれぞれに切ない思いがある。自分と一緒にウチの旦那さんを引っ張り出したい。伴侶を亡くしたあと、ひとり暮らしの自分自身を引っ張り出したい。つられてわたしも白状。重忠だ郷土史だといいながら、ついでに母をひっぱりだしたい。

コロナ禍で古い友達親戚に会えない日が続くなか、まちで、人のなかで、顔をほころばせる母の顔をみたい。まちにはおなじ思いの娘さんがほかにも黙って耐えている。

一杯のハワイコナ珈琲の香りで、自分に正直になれた。母は気分に波がある。ときに出かけたくない嫌々モードがズルズル続く。放っておけばいいというかもしれませんが、それはそれで困る。

古いアルバムを見れば、母は若い頃から外向的。いそいそと着替え、首にお気に入りのストールを巻き、好きなバッグを提げて出るのが好き。

娘がなにを思ってまちづくり講座に出かけているかなんて、母にはどうでもいい。いまどうするの? どこにいくの? いまがすべて。

短期記憶障害というのか、記憶のピースをたどって前後をつなぐのが最早めんどくさい。目の前が心地よければ気分は上々。食欲はいつだって旺盛。単純だ。

昨日は雨。一夜にして冷え込んだ。雨の音を聴きながら珈琲を二人分淹れておうちカフェ。おしゃべりペースをぐーんと落とし、もう冬だねと言いながらぬくぬくのんびり。

今日は冬晴れ。お揃いの袖なしダウンジャケットを着こみ、重忠壁芝居の展示を眺めに地域ケアプラザにお出かけ。あと10日ばかりで秋バージョンの展示は終了。ひと月以上の長いお役目を終え、壁芝居の一座が我が家に帰ってくる。

手をかけた作品は子どもみたいなもの。帰ってきたら労をねぎらい、ゆっくり休んでもらいましょう 母と一緒にケーキでも作るね☆

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