映画評・デメテル号最期の航海

2023年アメリカ映画
原題:The Last Voyage of the Demeter
監督:アンドレ・ウーブレダル
キャスト:コーリー・ホーキンズ、リーアム・カニンガム、ハビエル・ボテット、アシュリン・フランシオーシ、デビッド・ダストマルチャン他
 ドラキュラ映画フリークです。
 クリストファー・リー出演作品から、ダリオ・アルジェント、フランシス・コッポラ、手塚治虫のドン・ドラキュラは漫画ですが・・・要するに、ドラキュラものに目がないのです。
 本作品は、ブラム・ストーカーの「ドラキュラ」第7章「デメテル号船長の航海日誌」を実写映画化したものです。
 まず展開が早いのが今風。話がポンポン運びます。
 要は、積み荷がドラキュラなわけで、これを積んだ段階から乗組員全員に死亡フラグが立ってしまっているのです。
 まず家畜が全滅。英国に帰るため乗り込んだ医師のクレメンスは、狂犬病にかかった犬が家畜を殺したと推察しますが、船員のひとりが「邪悪なものがこの船に乗っている」と意味深発言。密航者とおぼしき女性、アナは意識混濁状態。船内の鼠が一匹残らずいなくなる。異常事態が続き、船内が緊張状態ピークに達したあたりで遂にドラキュラ登場!なんですが・・・あ、コウモリっぽいクリーチャー・・・(苦笑)・・・本作品はゴシックホラー映画でなく、モンスターパニック映画です。
 乗組員のペトロフスキーが最初の餌食になり、意識を取り戻したアナが村の城主ドラキュラに差し出された餌だと告白。
 乗組員全員、もはや絶体絶命、地獄へ一直線。船上逃げ場なしですから。
 映像は綺麗なのですが、ドラキュラの食事の仕方に美学ゼロです。まあドラキュラ役がハビエル・ポテットさんという時点で若干嫌な予感はしていました(苦笑)。REC、クリムゾン・ピーク、IT、死霊館シリーズ、ポラロイド・・・なぜかしら・・・この方の出演作品ほぼ観てる(笑)。
 とまれ今回特殊メークで素顔全然わかりません。
 でも一番怖かったシーンはドラキュラに噛まれて吸血鬼になった乗組員が船長の息子とビーを白目むいて追いかける件でした。
 肝心なクライマックスでテンポが落ちてしまってしんどかったのですが、ドラキュラものが好きな方なら結構楽しめる作品かと。
 続編に引っ張れるほどの魅力は、今一歩の感・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


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