ケンコバさんで当て書き
note創作大賞2024、ホラー小説部門、ギリギリセーフ。応募締め切りに間に合いました。
今回初めての挑戦で、二本応募しました。
岡山県山間部の限界集落を舞台にした「岡山県猿神村奇譚」と、大阪を舞台にした「浪花心霊オプ・文楽太夫変死事件」。
いずれも、現場取材を行いました。自分の足で現地に赴いてその場所の人と触れ合い空気を感じないことには、書けない性分なもので。
いまは本当に便利な時代です。プロレスや格闘技も、わざわざ会場に行かずともスマホやパソコンから生配信を閲覧出来ます。
昭和の時代は「記者は現場で育てられる」と申したそうで、後輩を積極的に現場に行かせてそこで修行を積ませたそうです。
しかしながらほど近い未来の記者は、ZOOMインタビューと生配信で記事を上げるのが主流になるのかもしれません。
私は両方のやり方の取材を経験してきた者として、現場に行かずに配信で書く記事と現場取材を行って書く記事をカレーに例えて違いを申し上げるなら、配信やBSの放送で見ながら書いた記事は、レトルトのカレーマルシェで、現場に赴いて書いた記事は、スパイスを吟味して時間をかけて煮込んだカレーです。
どちらも舌に乗せれば美味しいことに変わりはありませんが、決定的な違いがあります。
それはさておき、今回ホラー小説を書くにあたりどうやって差別化を図るかと考えたとき、フィクションのなかに現実味を持たせたくなりました。
それにはやはり現場に出かけて、取材を綿密に行い五感で感じてくることだと思いました。
西成は観光地とも、危ないところとも言われています。
何度も足を運んで、主に観光地ではないところを徘徊し、西成区のど真ん中に位置する簡易宿泊施設的ビジホにも泊まったりしました。
物語に出てくる銭湯にも実際に行きました。
結論から申し上げると私が感じた西成区の印象は、ネットなどの情報ほどは、悪くないものでした。危なくないかと言われればなんとも申し上げにくいですが、繁華街を深夜に女性がひとりで歩くのは、どこの場所でも推奨はしていないと思います。
西成区のビジネスホテルは、星野リゾートさんを除けばどこも格安で、何軒か泊まりましたが、どこでも問題は起きませんでしたし、むしろ倍のお値段で心斎橋あたりに泊まるより夜間も静かで快適でした。
ビジホは仕事柄全国各地泊まり歩いてきましたが、心霊現象に遭遇したこと・・・実際に、あるんです。
物語はフィクションんですが、書いてある事柄は体験に基づいています。
取材を行っていくうちに、ケンドーコバヤシさんを探偵に想定して物語を膨らませていきました。
探偵がケンコバさんだったらこの問いかけにどんな言葉を返すか。
探偵がケンコバさんならここでどんなリアクションをするか。
喫茶キャメルの奥の席に陣取りモーニングセットの半熟卵に舌鼓を打ちながら物語を膨らませ、浮かんできたイメージをメモっていきました。
そこから産まれた主人公が、「浪花心霊オプ」の沼澤でした。
テレビドラマ化・・・見果てぬ夢ですね。
でももしも叶うものなら、ケンドーコバヤシさんの主演でお願いしますって、この間の満月にお願いしました・・・。
ちなみに、その他の登場人物も、すべて当て書きでした。
主人公の探偵沼澤春樹 ケンドーコバヤシ
格闘技のレフリー兼祈祷師 中村獅童
キャメルのマスター 飯尾和樹
キャメルのママ 正司敏江
サウナ―の人形遣い(吉田壽海) 中村俊介
インペリアルスイートの太夫の怨霊(豊竹羅刹太夫) 中村鴈治郎
インペリアルスイートの怨霊 いちご女子プロレス
依頼人(羅刹太夫の妻) 柴田理恵
テレビ局のプロデューサー様、ケンコバさん、よろしゅうお頼み申します!
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