【人違い】
見知らぬ人の後ろ姿に
想い人を重ね見る
幻想が
囚われの心を露わにして
息が詰まりそうだ
優しくされたら
泣いてしまう
そのつもりがないなら
気が付かぬふりをして
会わない時間など
嘘のように飛び越えて
何も変わらない
愛する人の愛しい仕草
戻っておいでと
甘い言葉と手招きで
おかえりとただいまを
ただ見つめ合って
よく似た首飾りと耳の形
そんなはずはないのに
また探してしまってる
人の波に揉まれた先で
お酒に頼れたらと
行き交うグラスの鳴る氷
何者にもなれず
壁にもたれて夜がふける
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