その文章に、読者はいるか?
この記事はフィードフォースのアドベントカレンダー2020 13日目の記事です。新卒2年目、ソーシャルPLUSチームのねこにしがお送りします。
昨日の記事は、同じチームのエンジニアである大道さんによる「私の好きなプログラミング動画 10 選」でした。
プログラミングのライブコーディング動画というジャンル自体知らなかったのですごく興味深く拝読しました……!「好き」が溢れている記事ってやっぱり良いですね。『予備校のノリで学ぶ 大学の数学・物理』は私も最近チラ見してるので、登場してちょっと嬉しかったです笑
✂-----------ここから、過去回想「~だ、~である調」パート-----------
書いても書いても、しっくりこない
構成は考えた
各章でどんなことを書くかも事前に決めた
それなのに、いざ本文を書いてみると、なんだかしっくりこない。
山場が来るのが後ろ過ぎるかな?
そしたら、この話題をもっと前に動かして、それに合わせて前後を調節して……。
うーん。それでもやっぱりなんだか面白くない気がする。
「誰に読んでほしい文章なの?」即答できなかった
ただ目の前の文章をこねくりまわして数時間。
「だめだ、面白くならない……」
たまらず上司のもとにウルトラ書きかけの原稿を持っていく。
「雑な相談なんですが、これ読んで感想いただけませんか」
「(一読して)まあ文章としてはいいんじゃない」
「でも、なんか面白くない気がしていて」
「うーん、これは誰に読んでほしい文章なの?」
……誰に読んでほしい文章なの?
答えられない自分に気づく。
言われてみれば、「面白い」というのもただの私の感覚でしかなくて、記事内の情報の取捨選択や強弱の基準も曖昧だった。
ただなんとなくしっくりこなくて、目の前の文章をどうにかできないかと、ひたすら画面上のテキストばかりと向き合っていた。
まとまらなくて当然だった。
読者不在の文章をどんなにブラッシュアップしたところで、出来上がるのは誰にでも届きそうで、その実誰にも届かない文章だ。
✂-----------ここまで、過去回想「~だ、~である調」パート-----------
読者を知り、読者のために書く
誰に読んでほしいかを明確にすると、届ける情報に優先順位をつけやすくなりますし、見出しのつけ方や話題のつなぎ方もイメージしやすくなると思います。
無闇にあれもこれも!と書きたくなった時は、「誰に読んでほしいのか」を改めて考えて、読者の目線を基準に、情報量や渡す順番を調節すると良さそうです。
そしてこの読者の目線というのが本当に難しい。
「読者」は私じゃないですし、私は私の人生しか生きたことがないので、「読者」がどんな人で、今何に困っていて、普段どういう風に過ごしていて、この記事にはどう出会って、どう読んで……というところを、完全に知ることはできません。
でも分からないからといって、独りよがりに自分の書きたいように書いてももちろん届きません。
数多の「読者の目」を想像し、「こういう書き方をしたら届く?どう伝わる?」という試行錯誤を重ねることに、Webライティングの面白さの一端はあるのだと思います。(もちろん読者から直にフィードバックをもらえるならもらうのが最高ですが!)
書いて、伝わらなくて、修正して、の繰り返しで「読者の目」に近づいていく
いわゆる読者目線の記事を書けるようになるためのスーパー近道的なものは多分なくて、とにかく「書いて、読んでもらって、修正する」の繰り返しをどこまで辛抱強くやれるか、が全てなのではないかと思っています。
同じ画面上に映るテキストでも、完成に至るまでの紆余曲折を知っている書き手と、最終完成物しか見ていない読者とでは全く見えるものが違うはずです。そして、同じ「読者」同士でも、読むまでの経験などによって読み方は変わるものだと思います。
大切なのは、これを知識として知っているだけでなくて、身をもって実感していること。伝わらない・想像できないもどかしさを乗り越えた数だけ、読者目線での文章を書けるようになっていくはずです。
私自身、まだまだ書いたことのある文章の種類も想定させていただいた読者の方々もごく一部ですが、読者の目に少しでも近づいていけるよう、2021年もインプットとアウトプットを続けていきます……!
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フィードフォースのアドベントカレンダー2020、明日は同じプロダクトチームのtmdさんの記事です!テーマは今年買って良かったもの、とのこと。どんな装備が強化されたのでしょうか……!
https://adventar.org/calendars/5560