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娘の迷言集 その3

娘は4歳になって少し経つ。彼女との会話は私の楽しみの一つだ。彼女の視点で見つけた発見や提案について、たくさんお話ししてくれる。言葉や考えのラリーは、長く続いていく。自分がどうしてそう考えたのか、どうやって思いついたのか、説明を聞くと、一定の筋が通っている。
彼女の教えてくれる世界は、私にとっても再認識や再発見の宝庫だ。

彼女のお話は理想や善悪、正義、合理性に基づいている場合が多い。けれど、正しさだけで構築されていない現実を認識している私は、彼女とのラリーの中で、ファシリテーターぶっていやしないか、私の個人的な世界観を押し付けすぎではないか、ヒヤヒヤしてもいる。匙加減は、いつも難しい。

住宅地における歩車分離について

🐹「お家のお庭で遊ぶ時とかさ、ママ達『車が来るかもしれないから、道路に出ちゃダメ。芝生の中だけで遊びなさい。車が来たら、芝生の中で止まりなさい。』っていっつも言うじゃん。」
🐈‍⬛「そうだね。ちゃんと覚えててくれてありがとう。」
🐹「でもさ、お庭は遊んでいいところで、車は人とぶつかっちゃダメでしょ?」
🐈‍⬛「うん。」
🐹「本当は🐹が気をつけるんじゃなくて、車が気をつけなきゃいけないんだよ。」
🐈‍⬛「おお…。その通りだよ。だけど、気をつけてくれない車もいるの。残念だけど。」
🐹「だからさ、車と人がぶつからないようにするには、人の前に車が来ちゃダメなんだよ。バスに乗る道(幹線道路のこと)の近くに、駐車場を作って、みんなそこに停めて、家の周りは人だけしか通れませんってすれば、絶対、ぶつからないと思わない?」
🐈‍⬛「(!!!!)…うん、ぶつからないね。」
🐹「あ、ベビーカーは車がついてるけど、赤ちゃんのものだからお家まで入っていいんだよ。」
🐈‍⬛「(!!!👼)なるほど。そこまで考えたんだね。」
🐏「ほほー。面白いお話してるね。じゃあさ、荷物がたくさんあるときとか、雨や雪の時、家の前まで車で来れた方が便利じゃない?どうする?」
🐹「今は、車がぶつからないようにするにはどうすればいいか、話してるの。」
🐏「怒らないで聞いてよ。🐹、たくさん歩くの好きじゃないからさ。車が家まで来れた方が便利だから、みんなお家の前に停めれるようになってるんじゃない?」
🐹「&¥%#*^%;><€!!!!(激しく早口…)」
🐈‍⬛「おいで。(だっこしてなだめつつ…)🐹の考えたことは、間違ってないよ?でも、パパ🐏の言ってることも間違ってなくて、そうやって考えてる人が多いから、今みたいに、道路とお家がくっつくようにできてるの。」
🐹「うん…。」
🐈‍⬛「🐹の考えたことに近いモノのお話ししてもいい?」
🐹「どんなの?」
🐈‍⬛「お家じゃないけど、動物園とか美術館にいった時、車が入っていいのは駐車場までで、人は公園と建物まで歩いてたでしょ?それと同じことができたら、人と車はぶつかったりしないよね?」
🐹「うん!そう!!」
🐈‍⬛「あとはねぇ、パークアンドライド、って言って、電車の駅の近くまではお家から車で行って、車は駅の駐車場に停めて、人は歩いて駅から電車にのるっていう場所もあるよ。これは、街の道路に入る車を減らすためなんだけど、大人が頑張って考えて、名前がついてるものなの。でも、🐹は遊んでる時に似たことを思いついたんだね。」
🐹「そうなんだ。名前がついてるのもあるんだね。」
🐈‍⬛「そう。どうやったら、何ができるか、できないか、考えるのは楽しいよね。」
🐹「うん、とっても!いいこと思いついたと思ったんだけどなー。」
🐈‍⬛「すごく面白かったよ。また、思いついたことがあったらお話ししてね?」
🐹「うん!次は、あっちで、お絵描きしてくるー♪」

冬は南で、夏は北で暮らしたい

🐹「ママ、この写真の場所、また一緒に行こうね。」
🐈‍⬛「気に入った?沖縄っていうところだよ。ママもまた行きたいな。パパと三人で、また行こうね。」
🐹「うん!ねぇ、お家は冬だったけど、この場所は暖かかったよね?」
🐈‍⬛「うん。そうだね。この場所は冬もお家より寒くないし、雪が降らないんだよ。でも、夏はすごく暑いの。」
🐹「そうなんだ。じゃあさ、冬はこの写真の場所に住んで、夏はお家に住めばいいんじゃない?」
🐈‍⬛「おー、ひらめいたね。」
🐹「いいこと思いついたでしょ!」
🐈‍⬛「ママも、すっごく、すっごく、そうしたい。でも、ママのお仕事は、お仕事の場所に行けるとこに住まないと、働けないんだよ…。」
🐹「じゃあお仕事変えちゃう?😁」
🐈‍⬛「それもひとつの案だね。でも、ママ、今のお仕事が好きなんだよね。それに、お仕事の場所には、ママにもお友達や先生もいるの。🐹の保育園みたいに。」
🐹「あー、そっかー。🐹も保育園のお仕事があるもんね。(彼女曰く『ママパパが会社の間、保育園に行くことが仕事』だそうだ)」
🐈‍⬛「🐹がお姉さんになって、大人になる時、そうやって暮らしてもいいんだよ。どうやるか、ひらめいたら教えてね。とっても面白そうだから。」
🐹「うん!そうだね。考えてみる!」
🐈‍⬛「あと、夏と冬でお家を変えてる動物もいるんだけど、知ってる?」
🐹「えー!?だあれ?だあれ?」
🐈‍⬛「鳥さん。🐹が考えたみたいに、行ったり来たりするの。」
🐹「そっか!鳥さんは飛べるもんね!!カッコウとハトポッポは?」
🐈‍⬛「ハトポッポはずっと同じ場所かな。カッコウはお家を変えるかも。」
🐹「カッコー!」
🐈‍⬛「たくさんいるけど、この地域で多分1番大きいのは、白鳥さんかな。白くて、大きくて、水に浮かべる鳥さん。季節と場所がわかるんだって。もう少しお姉さんになったら、会いに行ってみる?」
🐹「うん!そうするんだー。楽しみだね!」
🐏「パパは鳥さんより、移住計画に夢がふくらむなぁ…」

保育園にて「今、先生がお話中でしょ?」

🐈‍⬛「お迎えきたよー」
🐹「ママー!!(ダッシュ→激突→ハグ)」
🐈‍⬛「今日は何して遊んだの?」
🐹「お絵描きとねー、園庭で遊んで、ご飯がおいしかった。野菜も食べれた。みどりの葉っぱのやつ。」
🐈‍⬛「いっぱい遊んだんだねぇ。緑の野菜はなんだろうね。後で給食の展示見ていい?」
🐹「うん。教えてあげる🥬」
🐈‍⬛「あ、◯◯先生(娘の大好きな先生)がいるよ。ご挨拶は?」
🐹「しーっ!!(小声で)待って!ママ。今、◯◯先生と△△ちゃんママが楽しそうにお話ししてるでしょ?だから、こう言う時は、邪魔しないで通り過ぎた方がいいの。(手をグイグイ引っ張って小走り)」
🐈‍⬛「!!??」
🐹「ママ、玄関ついたよ?早く靴履いて?帰ろう!あ、これが今日の給食だよ!みどりの葉っぱ、なんて言う?」
🐈‍⬛「ほうれんそう…。」
🐹「そっか、ホウレンソウ、ね。」
🐈‍⬛「ママ、呆気に取られたよ。」
🐹「ホウレンソウに?」
🐈‍⬛「その前。先生たちのお話の邪魔をしないで帰ろうってとこ。」
🐹「なーんだ。あれね。」
🐈‍⬛「あ、野菜を食べれたのは、もちろんすごいことだし、嬉しいよ☺️その前のやりとりが大人っぽすぎて、ビックリしただけ。廊下でお喋りしてる人には、挨拶をして通り過ぎても大丈夫だよ?一応伝えておくね。」
🐹「うん、わかったー。でも、ほうれんそうの方が大人っぽいと思うけどね。」

おしまい

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