眠れない夜に書いた妊娠・出産日記 24


【これは2021年5月の眠れない夜に書いた妊娠・出産日記】


「抗原検査とPCR検査をして結果が分かったら明日の午後から大部屋に移りましょう。それまではここの部屋に居てください。こういう時期なので念の為です。お産で大変だったのに更に嫌な思いをさせてしまってごめんなさいね。」

そう説明すると、防護服フル装備の助産師さんは部屋を出て行った。

熱はまだ38℃あり下がりそうにない。
とんでもないことになってしまったな…。
私がもし陽性だったら、ここに何十人も居る赤ちゃん・そのお母さん・助産師さん・お医者さん達はどうなってしまうの?
私がさっき産んだ赤ちゃんは…?私の体の中に居たし、カンガルーケアもした。
新生児が罹ったら一体どうなってしまうの?

色々考えていると、また助産師さんがやってきた。「抗原検査は陰性でしたよ!明日のPCR検査の結果にもよりますけど、まずはゆっくり休んでください。赤ちゃんもこちらで見ているので大丈夫ですよ。」そう言われて少し安心した。

持ってきてもらった食事を食べながら夫ちゃんや実家とテレビ電話をする。
無事に産まれたことをとても喜んでくれて、私もとても嬉しかった。
産後ハイというやつなのか、話が止まらずついつい長電話になってしまい、あっという間に時間が過ぎて消灯時間になった。


「ゆっくり休んでくださいね」と助産師さんに言われたが、全くそういう気にならず、色々なことを考えた。
「明日の検査で陽性だったら…」と考えて不安になったかと思えば、分娩室で撮ってもらった赤ちゃんとの写真を何度も見て「無事に産まれてくれた」と心を踊らせて、気持ちがとても忙しかった。
SNSで出産報告をしていたので沢山のコメントが来ていた。
みんなに「おめでとう」と言ってもらえて、何がどうであれ、愛おしい命が産まれたことには変わりがないのだなと思った。

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