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「SF特撮映画セレクト」さんとの出会い

映画「REUNION」が完成したのは2021年3月。160名以上のクラウドファンディングのご支援を得ての完成だった。その中で、映画で「ラーさん」を演じた新野弘幸氏の地元、西白井市の方にも多くの支援をいただいた。クラファン経由ではなく、直接現金支援が多かったので、御礼に西白井での記念上映会を企画した。開催は2021年4月10日のことだ。

上映会会場の「アンズハウス」

良い天気の日だった。上映会には新野氏の友人達が集まり、大変にぎやかに、会を終えることができた。そして、僕が上映機材を撤収しようとしていた時である。一人の男性が声をかけてきた。

「サインをくれませんか?」

「へ?」

何を隠そう、その方こそ、SF特撮映画セレクトの中の人(当時)、M本氏だったのである。

「あのう、よかったらREUNIONを、僕たちの映画イベントで上映させてくれませんか」

「へ?」

その後何度も上映後トークで話すことになるが、まさかの「大気圏外」からのオファーが来たのである。「ぜひよろこんで」とM本氏にお返事し、人生初の「監督サイン」をチラシに書かせていただいた。

「SF特撮映画セレクト」とは、高円寺シアターバッカスを舞台に開催されている文字通りSFと特撮インディーズ映画の映画祭である。主催はハッピー・モンスターズさん。西白井でクラファン感謝上映会をやったことがきっかけで、「SF特撮映画セレクト」第6回開催で「REUNION」を上映できることになった。初の招待上映である。

主演の藍澤慶子さん、メルダ役斎藤ゆきえさんもアフタートークに登壇

一番感動したのは、「SF特撮映画」という世界に光をあてる、このようなイベントが世の中に存在していたことだ。会場の高円寺シアターバッカスは小さな劇場だが、その分、スクリーンと観客、クリエイターと観客の距離が近く、本当に楽しい時間を過ごさせていただいた。

2021年8月28日「SF特撮映画セレクト No.6」にて

その後も何度か「SF特撮映画セレクト」イベントで高円寺シアターバッカスには足を運び、すっかり自分の中では高円寺が身近なものになっていった。

そしてアワードである。アワード対象範囲が確か今年の2月から8月?だったように思う。「REUNION」もその範囲だったので、選考対象に自動的になったようだ。

高円寺シアターバッカスのM山氏がアワードの際に話した言葉に感動した。

「ないイベントはつくる。発表の場所をつくって、外の世界に出ていく」

まさにクリエイティブのクリエイティブたる所以である。そんな熱い場所で開催されてきた「SF特撮映画セレクト」で「大賞」という栄誉をいただいたことは、本当にうれしく、自分的に前代未聞の出来事であった。

アワード授賞式にて

母は地味にTwitterをフォローしてくれているので、LINEで「大賞受賞おめでとう!」と連絡が来た。キャストやスタッフからも「いやっほー!」のメッセージが続いた。

「REUNION」は世界の映画祭でいくつかアワードをいただいているが、国内初アワードが「SF特撮映画セレクト」であったことを、誇らしく思う。このイベントは、明日を拓く志の集う場なのだ。

自分も50を超えたが、今回の受賞を機に、何か、後に続くような、創作活動を続けられたらと思う。

SFよ、特撮よ、そしてイマジネーションよ、永遠なれ!

2021年12月19日・自室にて
酒場SF監督 北御門潤

2021年12月18日・高円寺シアターバッカスにて


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