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手に届きそうな雲

何から書こう。

幼稚園時代によく見た雲のこと。このことから書こうかな。


幼稚園の時、その時は不思議に思わなかったけれど、今思えばあり得ない景色、というのか見え方。

雲が電柱の一番てっぺんの高さにあって手に届きそうなくらい低く、形は綿アメのようなモコモコ。

一度だけではなく何度か見ている。従姉妹が一緒にいた時もあった。見る時は決まって夕方前。

あの頃は特に気にせず、みんなも見えていると思っていたのに。普通に考えればあり得ないよね。今思うとあの雲は何だったのだろう。


最近テレビで幼稚園生など子供の時に現れる、一種の病気のような、そんなものがあると知った。それなのかもしれない。違うかもしれないけど。

不思議の国のアリス症候群。こんな症候群があるとは知らなかった。なんかちょっとロマンチックな名前の症候群だな。時計仕掛けのオレンジ症候群という名前じゃなくて良かった。

むしろ知らないまま、病名のごとく不思議な感覚でいたかったかもしれない。子供の時の感性は不思議だものね。

私はその時確実にそのように見えたのだから。変だなとも思わず、その低い雲をずっと見ていたのだ。