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〔詩〕逃げる夢

逃げる夢を追いかける
さっきまでいた世界が
朝の光に溶けてなくなるように
君の手の感触まで
段々と思い出せなくなりそうで

消え残る夢の切れ端を掴み
たぐり寄せようとするけれど
微かな手応えすらすぐに消え
この手には何も残らない
ほら、君の手の感触も
もうこんなに薄らいでしまった

逃げる夢は
追いかけてはいけないのか
遙かな子守歌のように
そのまま忘れるべきなのか

答えのない問いを抱えながら
逃げる夢を追いかける
足元はぬかるみ
両手は空を切っても
顔を上げて
目をこらし
遠い背中を探し続ける



こんにちは。
シロクマ文芸部のお題に参加します。

小牧さん、いつも素敵なお題を有難うございます。読んで下さった方、有難うございました!

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