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世界が電気自動車への移行を急ぐ中、日本はなぜ手をこまねいているのか

日本の姿勢は市場の動向に逆らっているようにも見える。しかし、ハイブリッド車への巨額な投資によって歩みを遅くしている大きな理由がある

By Ben Dooley and Hisako Ueno
2021年3月9日

東京発:10年以上前、日産は自動車メーカーとして初めて、バッテリーだけで走る車を量産した。ハッチバックスタイルのリーフは、少なくとも電気自動車市場の基準では大ヒットを記録し、昨年末までに50万台以上を売り上げている。

 しかし、日産が輝かしい足跡を残した道がますます混雑するにつれて、日本の強大な自動車産業は取り残される危険にさらされている。世界各国の政府や自動車メーカーが電気自動車への移行を大胆に宣言している一方で、日本の自動車会社や規制当局はその賭けに『待った』をかけている。

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