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楽しくおいしく食事の時間を過ごしたい

前の記事でも触れた、安達茉莉子さんの「私の生活改善運動」というエッセイ。これを読んでから、食事の時間に対する意識がちょっと変わりました。

私にとっての、食事の時間。それは、単なる「タスクをこなす」時間でした。
「あれは嫌、これも嫌」という子供たちをなだめたりすかしたり。色々こぼす2歳児をサポートしたり。夫が帰ってくる時間までに食事終わらせたいと焦ったり(そうしないと、夫が子供たちをお風呂に入れるというルーティンが上手く回らなくて、時間が押せ押せになるので)。そんなこんなで、食べてるけど、心では食べてないというか、もうとにかく「何かしらの栄養を摂取して、早く終えたい」って感じが、私の食事時間でした。
職場で昼食を摂るときもそうで、次の仕事のことや、子育てのことなど考えながら、目の前の食事にはあまり意識を向けることなく、流し込んでいました。

それが…。あの本を読んで、ゆっくり自分のために料理して、素敵な器に盛って、おいしいと思いながら、好きな人たちと食べる。その場面が本当に羨ましくて、そうしたいんだな、と思いました。
素敵な器はすぐには買えないけど、料理の腕も上がらないけど、ゆっくり料理する時間も取れないけど、でも、気持ちの持ちようはすぐにでも変えられるな、と、思ったんです。

今日。
保育園・学童で子供たちをピックアップして帰宅して、お風呂のスイッチを入れて、夕飯の支度をして…と、一番バタバタな時間帯。こんなときに限って、子供たちのお手伝いスイッチが入ってしまい、「おてつだいするー!」と、5歳児のみならず2歳児まで踏み台を自ら持って、台所にやってきました。
「キー!今お母さん忙しいの!無理!」と、なりそうなところ、「いやいや。こんな時間も、貴重な時間。どうせ、一人でやったって、手伝ってもらったって、10分も変わらないよ。」と、なだめる自分がいました。
5歳児には卵を割ってかき混ぜて塩コショウしてもらって、2歳児には手を添えて一緒にウインナーを切ってもらいました。
5歳児がフライパンにウインナーを入れて炒めて、しばらくしてから卵をジャーっと入れて、それもかき混ぜて、なんだかおいしそうなものが出来上がりました。仮に、これをオムレツと名付けました(笑)。
「おいしそうでしょ!○○がつくったおむれつ!」
5歳児が、パパに猛アピールしています。

さて、お風呂も終わって、食事の時間。例のオムレツは大人気で、あっという間にはけました。皆に「おいしい、おいしい」と言われて、嬉しそうな5歳。それを見て、私も嬉しい。
2歳児は相変わらず納豆をこぼしまくっているけど、まあそれはそれで。私は、一つ一つの食事を味わってみます。オムレツ。これは本当にオムレツと呼べるものなのか?まあいいや。おいしい。ソーセージの塩気が効いている。厚揚げと人参の煮物。人参の煮加減が、ほどよくできたな。ごはん。今回、水加減ばっちりで炊けたな。

そんな感じで、食事の時間を、じっくり味わいながら、過ごすことができました。気を付けないと時々、「タスクをこなすモード」に戻って、「はっ!もうこんな時間!子供たちをせかさないと」とか、「○○、まだ野菜食べてないな。言わなきゃ」とか、なりがちなんですが、「いや違う。食事の時間、それ自体に集中するんだよ。味わうんだよ。」と自分に言い聞かせると、スッとマインドフルネスごはんモードに戻れました。

これいいな。なんか、ちゃんと生きてる感じがする。
あの本を読んで、心に灯った一つの目標、「家族と、楽しくおいしく食事の時間を過ごす」。自分で叶えるんだ。



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