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心の中の自粛警察を軽やかにかわす

「自粛警察」って、既に懐かしい…。
私の中には、かなり厳しい自粛警察がいました。
何を取り締まっていたかと…「軽々しく色んなものを好きと言うこと」です(笑)。

例えば、「ホームベーカリーでパンを焼くのが好き…」と思い始めたら、すぐにすっ飛んできて、「お前はホームベーカリーの何を知ってるんだ。パンにどれくらい詳しいんだ。夜セットして、朝焼き立てのパンの香りが漂ってるのが好きとか、その程度か。そんなんで、好きとか言うんじゃない!自粛しろ!」って、お説教です。
「アストロノーツ、なんかこのサビの感じに惹かれるな…」と思うや否や、「音楽、どれぐらい詳しいんだ。バンドでもやってたことがあるのか。ふわっとした好きとか、そんな程度で語るんじゃない!」
厳しいんですほんと。
なぜか私の中では、「好き=めちゃめちゃ専門知識があったり、相当思い入れがあったり、極めてないと言っちゃダメ」という、強固な思い込みがあったんです。

そんなに私に自粛させて、私の中の自粛警察は、何を守ってたのか…というと、私を守ろうとしてたんだ、ということに、去年気づきました。さっき書いた例のセリフを、他の人から本当に言われるんじゃないかと、想定してたということですね。言われたら傷つくから、言われないように、先回りして自粛させてたと。私の想像の中の「他の人」、ひどすぎる(笑)。

そんな思い込みが、去年から所属しているオンラインコミュニティの力で、だんだん解けてきました。そこでは、「なんとなく、好き…」と思ったものを「好き」と口に出しても、誰も否定しないし、認めてくれる。「あれ、いいんだ…」そんな経験を積むうちに、いつの間にか、心の自粛警察を軽くかわすことができるようになってきました。

それで…。
今まで、めちゃめちゃ苦手だった「自己紹介」。「好きなこと」っていう欄に何を書いたら「正解」か分からないから、苦手だったんです。オンラインコミュニティに去年入るとき、自己紹介書きましたが、これでいいかな…好きって書いていいかな…って、めっちゃドキドキしました。
それが、今年の自己紹介では、「ホームベーカリーでパンを焼くのが好きです」って、ちゃんと書けました(笑)。
あと、昔習ってた楽器のことも、それこそ「音大とかじゃないし、管弦楽部に入ってたとかでもないし、もう辞めてるし、こんなんで書いたら、何?って思われるよ…」って、一瞬自粛警察が顔を出したんですが、「大丈夫。大丈夫だよ。好きに条件なんて要らないの。気持ちだけでいいの。」って、お引き取り願うことができました!

そしたら、その楽器のことを読んで、コメントを書いてくださった方がいました!しかも、「○○っていう奏者さんが気になってるんです」と紹介してくれて、聴いてみたら、かっこいい!!新たな世界を開拓することができました。

たかが自己紹介、されど自己紹介。
私の中では、「書けるようになったな~、自粛警察、かわせるようになったな~!そのおかげで、いいことあったな~!!」って、とっても感慨深い出来事でした。
…まあ、リアルの世界での自己紹介は、これからも苦手なままだと思うんですけど。少しずつ、少しずつ、ね。

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