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猫足三粒のこうち旅ー8・安芸市ー

 高知県東部で1番栄えている(?)安芸市。阪神タイガースのキャンプ地であったことでも知られている。かの三菱の創始者岩崎弥太郎も、安芸市の出身だ。彼の銅像は「クワマン」そっくりであることでも有名(←ウソです)。

 さて、その安芸市。野良時計や武家屋敷の跡が今でも見られ、散策するのにとても良い。こぢんまりとした街なので、散歩に最適な街なのだ。住みやすそうな雰囲気がグッド。

 ところで、安芸市にはかつて道の駅だった大山岬という場所がある。その跡地がお昼を食べるのに最適なのだ。その日も私たち家族は、いつものようにベンチに腰掛け惣菜を広げていた。

 「美味しそうなイカ天」不意に声をかけられた。見上げると、観光客と思しき夫婦連れがいる。ご主人の方がイカ天に釘付けになっている。奥様も「まあ、本当に美味しそう」…どうもジロジロ見られると食べにくい。

 「良かったらおひとついかがですか?」仕方なく(?)イカ天を勧めてみる。どうやら夫婦は新潟からの車内泊組らしい。四国を回っている最中とのこと。奥様の方は私たちの食べている惣菜をしきりにカメラに収めている。旅先では何でも珍しくなるんだろうか?

 「美味い美味い」と、本当に美味しそうに食べるご主人。イカ天のお返しにと色々貰ったはずだが、夫妻のインパクトの強さに何も覚えていない。「ここら辺の人はあたたかいねぇ」…いやそれあなたが図々しいだけでは()

 ともかく夫妻の旅の安全を願って、特産の柚子ジュースを持たせた。イカ天を頬張りながらご機嫌のご主人と、やたらウキウキしている奥様を見送りつつ、「なんか変わった人がおったねぇ(呆)」と顔を見合わせる私たちであった。

 

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