「就活生・木村佑樹③」
扉の先は、最寄り駅の目の前へと繋がっていた。時刻は乗る予定だった電車が発車する2分前。
「よし、何とか間に合ったな」
鞄からICカードを取り出し、改札口へ向かおうとした、その時だった。肩をトントンと叩かれた。
「誰だ?」と振り返ると、そこには黒服3人集の姿があった。
「そうか、僕の後に付いてくるんでしたね」
「もちろんだ」といった感じで、まるでSPかのように自分の周りを囲った。
「それ、僕が事故る前にやってほしかったな…」と呆れる自分。しかし、こんな変な3人集がいるのに、周