【日記】二十歳になった
親世代の人たちからすれば二十歳はまだほんの子どもかもしれないけれど、ついこの前まで十代だった私にとって二十歳はあまりに大人だ。二十歳になった。なんの準備もなく。親が家賃を支払うアパートに住み学生として大学に通っていながら、急に世の中に一人放り出されたような心地がした。スーパーで食材を選んでいるとき、買い物袋を提げて帰路に着いているとき。すれ違う小学生越しに己を見る。彼らにとって私はやはり大人だろう。私がついこの前までランドセルを背負ったり制服を着たりして学校に通う子どもだった