見出し画像

【タロット】完全調和の世界で踊る、勝利を呼ぶ舞姫『魂物語Vol.1』

プロローグ ~『魂物語』とは?~

「前世のあなた」から「現世のあなた」へと伝える、魂の物語

一説によると、私たちの魂は何度も転生を繰り返しているそうです。
“前世(ぜんせ)とは、ある人生を起点として、それより前の人生のことを指す。”
(『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

もし、魂が何度も転生を繰り返すのなら、私たちはいくつもの前世を経験していることになります。

『魂物語』はタロットで紡ぐ、「前世のあなた」から「現世のあなた」へと伝える魂の物語。

幾度も転生を繰り返す魂に刻まれた、記憶や想いの“欠片(かけら)”たち。
それをタロットで紡ぎ、物語調に表現したものです。

その目的は、「前世を知ること」ではありません。
そもそも「前世が本当に存在するのか?」という問題ですら、重要ではありません。

何よりも大切なのは、現世を生きる今のあなた自身です。
あなたの『魂物語』を通して……

自分の人生を見つめ、より自由に自分らしく生きること。

そのための気づきやキッカケの一つとして、活用していただけたら、とても嬉しく思います。

(※私の『魂物語』は、占いでも前世療法でもありません。
タロットカードのリーディング結果を物語調に表現した、エンタメ系のコンテンツです。)


第1章 前世のあなた

完全調和の世界で踊る、勝利を呼ぶ舞姫

紀元前、ギリシャ。
エーゲ海を臨むとあるポリス(都市国家)にて、戦の勝利を告げる勝鬨の声が響く。
凱旋した戦士たちの瞳には、激しい戦いの末、勝利を手にした喜びと興奮の色があった。

戦争の勝利を祝う宴にて、戦の功労者たちに振る舞われるは、たくさんの美酒と数々の料理。そして―――
戦の神を祀った神殿の巫女による、世にも美しい舞であった。

“勝利を呼ぶ舞姫”と称される彼女の舞には、見る者を虜にする完璧な調和があった。
かき鳴らされる打楽器の音、朗々たる神官たちの歌、息をするのも忘れて魅入った観客たち……
それこそが、彼女の世界を構成するすべてであった。

赤ん坊の頃に神殿で拾われ、戦の勝利を願う舞を踊る巫女として育てられた娘。
まだ若い巫女は、神殿で舞を戦の神に奉納し、祝いの席で踊ることしか知らない。
それ以外の世界を見たことがなく、世界の広さを知る術を持たなかった。

舞を踊る巫女の瞳に映るのは、戦での勝利を手に入れ、享楽の宴に酔いしれる人々。

しかし―――

一時的な勝利の美酒による酔いは、いつまでも続かない。
いずれは酔いや夢からも醒め、厳しい現実とも向き合わねばならない。
喜びと悲しみ、幸せと不幸……
そのどちらか一方が永遠に続く世界なんて、ないのだから―――


第2章 前世で学んだこと

協力して努力し、目に見える成果を残すこと

「神官長さま、あの人たちはあそこで何をしているのですか?」

戦の神を祀る神殿にて、朝の祈りを終えた幼い巫女。
その小さな指が神殿の中庭にいる3人を指し、傍らにいる父親代わりの神官長に尋ねた。

「あの者たちは、石工と建築士、そして芸術家ですよ。
古くなった神殿を修繕するために、作業の相談をしているようですね」

幼い巫女のいる神殿は、建築から数百年は経つと言われる、古くて立派な石造りの神殿であった。
戦の神を祀る神殿に相応しく、質実剛健な力強さを感じる一方、芸術家の技術も加わることで、美しい装飾も細部に施されている。

「それぞれの専門技術を持った職人たちが協力し、長い時間をかけて、この神殿は造られているのです。
だからこそ、数百年もの時の流れにも、耐えることができるのですよ」

神官長の言葉に、巫女は改めてじっと神殿を眺めた。
人間一人の力は小さく、その命もまた儚いけれど……
お互いに協力して、コツコツと努力し続ければ、長い歳月にも負けない、立派な建築物も造れるのだ。

様々な専門家や職人たちによる、長きに渡る協力と努力の結晶である神殿。
また、赤ん坊の頃に神殿で拾われた巫女にとって、神殿は神の家であると同時に、自分の家とも思える大切な場所であった。

「わたし、ますますこの神殿が好きになったわ」

幼い巫女はそう言うと、神殿の柱を優しくなでた。


第3章 前世で学べなかったこと

自分の才能を信じ、新たな世界へ飛び込むこと

差し出された青年の手を目の前に、神殿の巫女の瞳は戸惑いに揺れていた。

「君の舞の才能は、素晴らしい。この狭い神殿だけで終わらせるのは、勿体ないよ。
俺たちの一座に踊り子として加わり、ここよりもっと広い世界で、たくさんの人たちに、君の自由な踊りを披露してみないか?」

旅芸人の若き座長は偶然、神殿の儀式で踊る巫女の舞を見た。
その瞬間に心を奪われ、こうして何度も熱心に巫女を勧誘している。
しかし、彼は街から街へと移動して、芸で生計を立てる旅芸人。
次の街へと向かう期日が今夜までと迫っていた。

今夜、巫女が首を縦に振らなければ、彼は諦めて出発しなければならない。
つまり巫女は今、大きな決断しなければならなかった。

「私は……行けません」

新たな世界の創造は、古き世界の破壊を意味する。
その過程において、変化は避けられない。
これまでの慣れ親しんだ生活を捨て、どんなものかわからない未知の世界で、自由を舞う勇気と自信が巫女にはなかった。

(私は、両親から神殿に捨てられた身。
そんな私なんかが、一人でやっていける訳がないもの……)

規律で守られた巫女として生活から抜け出し、自分の才能だけで生きていく自由に、眩しい憧れはあった。
でも、怖い。不安で、怖くてたまらない。

(だから私は、自由への憧れの眩しさからは目を逸らし、心の奥から響く本音には耳を塞ぐしかないのよ……)

「そうか、残念だ……」

そう言って肩を落とした青年の背中を、巫女は力なく見送ることしかできなかった。


第4章 前世から現世への宿題

努力して成長し、信念と使命に生きること

私は戦の神に仕える巫女として、幼い頃から踊りの稽古に励み、精神を鍛える修行もしてきたわ。
それこそが私の使命であり、身寄りのない私を拾ってくれた、神殿への恩返しだと思っていたから。
厳しい戒律やしきたりに従い、難しい舞踊の技術も努力で習得してきた。
そんな日々が心から嫌な訳では、なかったけれど。本当は―――

私が本当に踊りたかったのは、戦の勝利を願う舞ではなくて……
平和を祈り、今を楽しむための自由な踊りだった。
もし、踊り子として旅芸人の一座に加わっていれば、その願いを叶えることができたかしら……?

それでも私は、自由な旅の踊り子ではなく、神殿で神に仕える人生(みち)を選んだ。その選択に、後悔はしていないわ。
自分で決めたことだし、巫女としての精神性を高め、多くの人に貢献もできたから。
自分を犠牲にしたなんて、思っていない。私は、私の使命に生きたのよ。

現世を生きる、今のあなたの使命は、何かしら?
例え思うようにはいかない状態であっても、決して自暴自棄にはならないで。
心を鎮め、冷静な頭で考えること。強い忍耐力と信念を持つこと。
淡々と努力をしながらも、静かに待つ姿勢が大切よ。

そうすれば、使命に続く道が見えてくるわ。
それは、強制的な義務や自己犠牲でもない、真実(ほんとう)の使命。
努力して成長し、人に貢献する喜びを教えてくれるものよ。
あなたはあなたの使命を見つけ、真実(ほんとう)の使命に生きて欲しいと思うわ。


第5章 前世から現世のあなたへ

自分解放宣言!自由、自立、自分を楽しもう♪

もしかしてあなたは今、八方塞がりで身動きがとれない状態にいないかしら?かつての私と同じように……

あなたの自由を奪うものは、周りの状況でもなければ、他人でもないわ。
あなた自身の思考とマインドよ。そう、すべてはあなた次第なの。
まずは、自分で自分を縛りつけていることに気づくことが大切ね。

知識や情報は、とても便利な道具ではあるけれど……
時に真実を見る目をくらまし、行動を制限してしまうもの。
下手に動けば、周りにある鋭い剣(ソード)に触れて、怪我をしてしまのでは……と、恐ろしくなってしまうのよね。
つまり、失敗や傷つくことを恐れ、挑戦から逃げてしまうということよ。

でもね、安心して大丈夫。
あなたは自分で思っている以上に、賢くて強いわ。
ソード……言葉や知識、情報などを便利な道具として、自らの道を切り拓くための武器として、上手に活用していける。

自ら設けた制限を外し、自由な人生を謳歌するの。
自分を『不自由な思い込み』から解放するのよ。
あなたなら、いつだってそれができるわ。
大切なのは、自分で決断すること。
例えそこに、痛みや犠牲が伴ったとしても……

本当に耳を傾けるべきは、外側からの情報ではなくて、心の内側から響く、自分の本音だから。
周囲の雑音に、どうか惑わされないでね。

あなたが自由に自立して、自分らしい人生を楽しむことを心から応援しているわ。
大丈夫、あなたは独りぼっちじゃないから。
気が付いていないだけで、助けてくれる人は必ず現れるわよ。


エピローグ ~すべての旅する魂へ~

あなたの『魂物語』、いかがだったでしょうか?
タロットで紡いだ、「前世のあなた」から「現世のあなた」へと伝える物語を少しでも受け取っていただけたら、とても嬉しいです^^

『魂物語』が伝えるのは、あなたの前世が何であろうと、現世のあなたがどうであろうと、「前世のあなた」は「現世のあなた」を愛し、応援してくれているということ。

たまに「前世の業(カルマ)が……」という言葉も耳にしますが、私は前世を嘆いて後悔したり、現世を前世の罪滅ぼしの場にはしたくないと思っています。

より現世を楽しんで魂が成長するために、前世から学びや気づきを得たいです。

そのためにこそ、この『魂物語』を魂込めて作りました♪

正直、前世や来世のことも不確かでわかりません。
でも、私たちは今こうして、現世で生きています。それは確かなことです。
だったら、今生きているという事実を大切に、現世をとことん楽しみたい!自分らしく生きたい!!って、思いませんか?^^

例え何度も魂が転生を繰り返そうと、「今の人生」は、たった一度きりなのですから……

あなたの『魂物語』がこれから、あなたの魂に寄り添っていきますように。


お知らせ

78枚のタロットカードで、あなただけの『魂物語』を紡ぎます♪

タロットリーディング『魂物語』についてもっと知りたい!
自分だけの『魂物語』を読んでみたい!!

そんな方は、コチラ↓のリンク(別サイト『タロット❤ティータイム Tarot Tea Time』に飛びます)をクリックしてくださいね♪

タロットリーディング『魂物語』


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?