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激安部品製造の裏側には。。。②

こんにちは。
行政書士市川聡子事務所の市川です。

昨日は中国の「发票(発票)」とは何ぞやというところまで話しました。

本日は本題の
「前提として、そもそも購買できる状態ではなかったからです。
では、何を以て「購買できる状態か」と言うと。。。」
の核心に迫って行きます。

昨日の投稿で
「发票にはだいたい6種類有るようなのですが、私たち商社のような人間が必要な発票と言えばただ1つ;增值税专用发票(増値税専用発票)これ一つです。」と書きましたね。
そうなんです。

激安部品工場は「增值税专用发票(増値税専用発票)が出せない」OR「增值税专用发票(増値税専用発票)を出さない」から安いのです。

出せない。。。というのにも2種類有ります
1,小規模過ぎて增值税专用发票(増値税専用発票)を発行する基準を満たさない → 正直これは正統派なので問題有りません。
2,そもそも原材料の購買時に增值税专用发票(増値税専用発票)をもらってないので、出せない → これが大きな原因です。

上記2のパターンの場合、部品が激安なので「ぜひ購入したい」とオファーするとだいたい「向け地どこ?日本?じゃあ自社で日本向けに輸出するから。だめ?じゃあ自社で香港向けに出荷するから、香港の輸入と輸出はそっちの責任でやって」と言われます。
で、私の会社が中国国内で購買した後に自社で上海港から輸出するから、国内購買させてよというと「じゃあ売らないよ、バイバイ~」という反応。
更になぜ增值税专用发票(増値税専用発票)が出せないのかと問い詰めると。。。
「だいたい同じ金額の違う会社から出した発票なら出せるからそれで納得しろ」と言ってきます。
いやいやそういうことじゃない。
しかも形式的に同じ金額のくれたところで、会社名や諸々の情報が受け取った人の会社名義でないと意味有りませんから。
「外国人だからって、增值税专用发票(増値税専用発票)のシステム知らないと思ってるだろ?上海の税務署厳しいんだから、不正な增值税专用发票(増値税専用発票)使うと、そっちもバレるよ」というと。。。
「17%の増値税払うと割に合わないし、材料も17%の増値税支払ってないから、そもそも增值税专用发票(増値税専用発票)出せないんだ」
と、正直に言ってきました。

だよねー。。。だからこんなに部品が激安なんだよね~と。
全ての原材料の17%、完成品は加工代や人工代、諸々の経費含めて17%だから、ほんとに節約できるよね~
なるほど、国内販売して增值税专用发票(増値税専用発票)を発行すると、原材料をまともに購入してない事がバレバレか。それを恐れてたんだ、と。

私が勤務していた会社では「そんなのうまく使え(安い部品を買ってしまえ)ば良い」と無責任なことを言う社員もいましたが、「その責任、あなたがかぶれます?たとえその責任を社長がかぶると言っても、尻拭いするのはこっちなんで」と断固として取引はしませんでした。
そうなんですよ。尻拭いをするのは駐在員!大事なことなのでもう一回書きます尻拭いをするのは全部駐在員!当局からの矢面に立つのは駐在員!
だから、そんな本社でのほほ~んと座ってるだけの奴らの言いなりになっていてはいけませんwww。
また話が脱線しましたが。。。。そんなリスクを背負って、わずか1回の取引で数万円しか安くない部品買いますか?そんで税務署ブラックリストに載ったら会社が成り立たなくなる。目先の利益だけ考えていてはダメ、といういい例です。

*以上はあくまで私の体験談です。
全ての中国サプライヤーがこのような対応ではございませんので、予めご了承ください。

と、最後は愚痴になってしまいましたが。。。
世界各国にいらっしゃる駐在員の皆様、いつもお疲れさまです!

と言って本日は締めくくりましょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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