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『今日の夢』『夏だもの』

今日の夢


夢の中、銭湯に入っているわたし。


ふと視線を上げた先には、看板があった。

看板にはこう書かかれていた。


起きてから、しばらく考えこんでしまった。


夏だもの

 私が通院している産婦人科は総合病院の中にある。そのため、駐車場はいつも混んでいる。

そんな駐車場内では、事故防止のため、シルバー人材派遣センターの方々が車の誘導等をしてくださっている。

こないだ、病院に行った時、駐車場出口の精算機前に立っていた方に、

「暑い中大変ですね!
いつもありがとうございます。」

と、声をかけた。

すると、その方は少しはにかみながら、

「いやぁ〜、今年はマシだよ〜」

と、そう言うのだ。



(・・・今年の暑さがマシ、だ・・・と!?」

信じられない。私は、家の中でエアコン&扇風機をフル稼働させても暑過ぎて今にも溶けそうなのだ。

その方からは圧倒的強者の輝きを感じ、もはや、先程とは別人のようにも思える。

困惑する私を他所に、その方は先程と変わらず、相変わらず人の良さそうな笑顔を浮かべ、ニコニコと話を続ける。


「でもね、今年は普段から病院きてる常連さんたちもなぜだか駐車場出口から入ってこようとしちゃっててね。暑いからかなぁー?」


(・・・暑さ!?それは本当に暑さのせい、なの・・・か?!」と、心の中ではツッコミながらも口には出さず、 

「・・・え、ま、まぁ、確かにこの暑さじゃ具合も悪くなりますよね〜。倒れないよう気をつけてください!またお願いします〜!」

と、挨拶をして、その場を去った。

 帰宅後、暑さのせいで逆走しそうになっている方がいるなら今年の暑さはマシとは言えないし、もし暑さ関係なく、逆走しそうになってるならそれはそれで怖い話だと思った。

夏だもの。私の心の中にいるみつをさんがそう言った気がした。


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