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初めてRTAイベントの主催をした時の話(風のクロノア Wahoo Allstar Speedrun 振り返りレポ)④配信場所編

 こんにちは。ねこです

 この記事は連載4回目の記事となります。
 まだ前回の記事を読んでいない方は、そちらをご覧いただくことをお勧めします。

(↓前回の記事はコチラ!)

 (今回の記事のまとめ)

・海外走者が多いこと等を理由として、Japanese Restreamさんにチャンネル貸出を打診することにした。
・英語+多言語Restreamを各種団体に依頼するも、残念ながら実現は叶わなかった。

④配信場所編


 次に決めたのは配信場所についてです。
 配信場所は、最小は自分のチャンネルから、最大では規模でいうとRTA in Japanさんのチャンネル貸出になるでしょうか。

 まずは個人のチャンネルで行うか、チャンネル貸出を使うかを決めます。
 個人のチャンネルではできることの自由度が高く、配信環境の構築等も自分の好きなように出来るため、その辺りのコストが少ないことがメリットの一つだと思います。
 反面、多くの視聴者を集めたいと考えた場合は当然ながら厳しいです(よっぽどのインフルエンサーなら別ですが…)。自身のインフルエンサー度合いや宣伝の打ち方、企画・コンセプトの面白さも大事になると思いますが、どうしても頭打ちになってしまうと思います。
 今回のイベントでは「より多くの人にクロノアシリーズに触れて欲しい」という思いがあったため、チャンネル貸出をお願いすることにしました。

 チャンネル貸出をしている団体は様々です。ざっくりあげてみると、

RTA in Japan
  
言わずと知れた日本最大級のRTAイベントチャンネル。
  RTAを普段から見る層に加え、RiJでしかRTAを見ない…というライト層の人も見に来てくれる可能性があります。いずれにしても、多くの人が見に来ると言う点では間違いないでしょう。その一方で、人が多い分チャットのモデレーション等には気を付ける必要があるかもしれません。

Japanese Restream
 
海外のRTAイベントを日本語でも楽しめるように再配信をしているチャンネル。実は、チャンネル貸出も行っており、Discord内に応募フォームがあります(私はこれに気づかず運営の方に直でDMしてしまいました)。
 視聴者層は普段からRTAを見ている層が多く、普段の日本語再配信が「ゲームのこと少し知ってるだけでも解説してOK!」なゆるゆる~とした感じなので、そんな雰囲気も素敵。

OME_Speedrun
 
小・中規模のRTAオンラインイベントを企画・運営しているチャンネル。
 HPのOME Portal内で、イベント応募というページから応募することができます。こちらはイベント運営応募とイベント企画案応募という2種類があり、前者は応募者自身が運営となり、OME運営の方々が技術面等々のサポートをしてくれるようです。後者は企画案のみなので、面白いアイデアを思い付いた場合は気軽に応募できそうですね。

JAWS Players
 
RTAだけではなく、”お上手”なゲームプレイヤーの活躍をお届けしてくれるチャンネル。イベント応募はRTAのみならず、型にとらわれずに様々なゲーム企画の応募を受け付けておられます。企画の自由度が最も高いのがJAWSさんのいいところだと思います。どんなイベントが過去開かれたのか気になる方は、一度JAWS PlayersさんのTwitchダイジェストを見てみてくださいね。

 などなど…様々なチャンネルがあります。
 ここから今回はどこの団体さんにお願いしようか…と考えました。
 
 最初はRTA in Japanさんにお願いしようかと思っていたのですが、海外の走者が半数以上を占めるため、普段から海外と交流があるところがよいと思ったこと、普段私がボランティアとしてJapanese Restreamさんで何回も入っており、雰囲気が把握できていることが大きかったため、今回はJapanese Restreamさんに打診することに決めました。

 …正直今では、最初のコンセプトが「より多くの人にクロノアシリーズに触れてもらう」ならば、視聴者が最も多くなるであろうRTAinJapanさんでよかったのではとも考えています。運営として、まずは基本方針・指針を定めて、迷ったり判断したりが必要な場面は適宜それに立ち返って最終決定するというある意味当たり前なことが意識できていなかったのかなともほんの少しだけ反省しています。が、それはそれとして今回Japanese Restreamさんにお願いしてめちゃくちゃ助かったことが沢山あったので、後悔は一切ありません。

 こうして、Japanese Restreamさんに「こういうイベントがしたいんです!」と企画案や予定スケジュール等を送りました。その後は、Discord内に専用チャンネルを作っていただき、その中で必要事項等について適宜話し合っていく形となりました。また、色々とご厚意をしていただいたこともあり…これは今後の記事の中でぼちぼち出てくると思います。


多言語リストリームについて

 突然ですが、「風のクロノア」というゲームは日本は元より海外でも人気の高いゲームです。Speedrun界隈でも海外の方がとても多く、本イベントでも「開催するなら絶対英語+多言語のリストリームをお願いしたい!」とかねてから思っていました。
 ですが、結果として残念ながら今回他の言語でのリストリームは叶いませんでした。しかし、裏では色々と動いていたため、その経緯を書いてみようと思います。

 まず、最初に考えたのは世界最大級のRTAイベントチャンネル、GamesDoneQuickさんに英語のリストリームをお願いしようとしました。こちらでは、GDQ HOTFIXと呼ばれるRTAのレースやショーケース、様々なイベントを配信しています。あの「MMXMS」も、こちらで英語リストリームをされていました。早速、ホームページを見ると企画案等々をメールで送るように記載があったため、頑張って英語を書いて送りました。

メール全文。意味は伝わる…はず

 ところが、10日経っても返事がありません。そこで、GDQのHP内のお問合せフォームに同じような内容のものを送りましたが、やはり返事がありません。怪しい英語を話すやつからのメールだから無視されているのか、それとも手違いでメールが届いていないのか…不安になりHarutomoさんに相談すると、知り合いのGDQスタッフに直接聞いてくれるとのこと。
 その方から帰ってきた返事は、GDQ側の予定が合わないから無理そうだということ。確かに、イベント時間中はアメリカでは深夜~早朝に差し掛かるので、事前にHOTFIX側のカレンダーは空いているのは確認していたのですが、厳しいのでしょう。
 ただ、個人的には、頑張って書いたメールに返事が無かったことがとてもショックでした。

 続けて、目をつけたのはSpeedgamingさんでした。
 こちらは、RTAのイベントやトーナメントに対してチャンネル貸出を行っている海外の団体さんです。
 こちらも、HP内に応募フォームがあったため、同じように必要事項を送りました。しかし、数日経っても返事は一切ありません。もしかしたらフォームを見ていないのかも…と思い、Discordの方で運営あてに「ちょっと前にフォームから英語リストリームのことで送ったから見てください!」という旨のメンションを送ってみましたが、やはり返事は一切ありませんでした。

 他にリストリームをしてくれそうな団体も思い当たらず、本番までの期限も迫っていたため、英語リストリームは断念することにしました。何より、返事が一切来ないことに対しての精神的なショックの方が大きかったです。
 

 お返事が来なかったことについてを話の流れで何人かに相談すると、「自分の時もそうだった」「海外は基本そんな感じですよ~文化の違いだと思います」「海外走者がGDQのスタッフと超仲良しでそのまま漕ぎつけて~」等々のお話を聞けて、メンタルリセットしました。もちろん海外の方の全員が全員そうではないということは分かっているのですが、日本人の国民性として、「そうか…日本人、律儀すぎるんだなあ…逆に…」と思いました。
 という訳で、海外チャンネルでの応募等を考えている方はこんなこともあるんだな~ぐらいに考えておくと気が楽だと思います。


 しかし、リストリームについて悲しい事ばかりではありませんでした。
 Twitterでイベント告知をした次の日、ある男からDMが届きました。「なんてクレイジーなイベントをするんだ!ぜひうちでリストリームをさせてくれ!」と。

 彼の名はChemigoku。彼はスペイン語圏のRTAイベントチャンネルのSpeedrunsespanolの運営メンバーであり、大のクロノアファンです。
 過去、彼がクロノアで出場した海外RTAイベントにJapaneseRestreamで解説したり等、かねてから交流がありました。

 これについては当然即座にOK。イベント用Discordサーバーに招待し、定期的に連絡を取りました。
 余談ですが、めちゃくちゃ「スケジュールはまだ出ないのか?」って聞かれました。1か月前には出すから!と言っていたのですが、結局期限ぎりぎりになってしまい申し訳なかったですね…。

 しかし、本番の5日前になって悲しい連絡が。曰く、「イベント当日にどうしても緊急で行わなければならない仕事が入ってしまい、リストリームの大半を自分が担っているため、中止せざるを得なくなった」とのこと。
 同時にめちゃくちゃ謝られてこちらまで申し訳なくなってきたんですが、こればかりは仕方のない事です。「ぜひアーカイブで楽しんでね!お仕事頑張って!」と言ってそのままスペイン語のリストリームも中止となりました。とても残念でしたが、真っ先にリストリームの名乗りを上げてくれたり、色々と相談に乗ったりしてくれて本当に助かりましたし、嬉しかったです。Thank you.


 裏で動いていたこととしてはこんな感じでしょうか。結果としてリストリームが行えなかったことは非常に残念でした。
 このことを通して思ったのは、日本でも海外でも、イベント(もしくはゲーム)に対する想いや情熱は共通して大事なのだなということです。
 今後活動していく時は、それが伝わるような文章なり行動なりで示していけるようにしたいですね。


 ④配信場所編 おわり

 次回、⑤レイアウト・NodeCG編につづく


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