見出し画像

第9話:使えなかったコンドーム。

アイアイが僕の家に来る日は、金曜日、仕事が終わってから。
いつもの金曜日の夕方、僕はアイアイを迎えに行って来て、でもってその夜はニャンニャンラブラブ、たっぷりおまんこして愛の浪漫飛行・・・。

で、次の土曜日もふたりで買い物にでも出かけて過ごせると思ってたんだ。
そしたら、仕事の注文が大量に入っちゃって、土曜日の午前中はアイアイとゆっくり時間を過ごしてる時間がなくなった。

だからアイアイに自分のマンションに帰ってる?って聞いたんだけど、僕が
仕事を終えてマンションに帰って来るまでここで待ってるって言うから、
僕はアイアイを残して仕事場の工房行ったんだ。

で、夕方前ようやく仕事を終えて僕は男性アイドルグループ「超特急」みたいにアイアイのところに急いだ。

「アイアイ・・・ごめん、遅くなった・・・今来たよ」

「パパさん・・・私、台所」

僕はアイアイの声がした台所へ・・・すると彼女は夕飯の支度をしていた。
で、僕はなにげにキッチンテーブルの上に置いてある小包を見つけたんだな。

「ん?・・・なにこれ?」

「買わされちゃった・・・」

「え? 買わされたって?・・・誰に?・・・誰に何を買わされたの?」

「コンドーさん・・・」

「えっ?」
「こんどうさん?・・・どこのこんどうさん?で、そのこんどうさんに
何買わされたって?」

「違うよ・・・コンドームだよ」

そう言ってアイアイはテーブルの上の小包を指差した。
よくよく見ると、透明の包みに入った大量のコンドーム?。

「およよ・・・」

(これ何個あるんだ?)

「どうした? こんなにたくさん・・・」

聞くと、こうだ。
昼過ぎ、おばちゃんふたり組がピンポ〜ンって訪ねてきて、

「は~い」

って出たアイアイを見て、おばちゃんは開口一番

「コンドーム買ってくれない?・・・」

「は??」

「コンドームなんだけどね・・・必要でしょ」

って言いながら、大きめのカバンから包みを取り出したらしい。

「奥さん・・・新婚さん?」

「え? ん〜まあ、そのようなもんですけど・・・」

「そう、だったら使うでしょ、コンドーム」
「どうせ、使かうわよね!!」

「お安くしとくからさ」

「うちは、そういうの旦那様が薬局で買ってくるんでいらないです」

「薬局なんかより、ずっとお安いのよ・・・ね」
「買っておいたら無くなったわ〜なんて慌てなくて済むわよ」

そう言うと、おばちゃんはアイアイにコンドームの包みを強引に渡したらしい。

おばちゃんの勢いに押されてアイアイはコンドームを買っちゃったんだって。
決め手は、おばちゃんの

「どうせ使うでしょ」

って言葉だったらしい。

(そうよね・・・どうせ使っちゃうし・・・)

そうアイアイは思ったんだな。

おばちゃんたちのほうが一枚も二枚も上手だったみたいだね。
で、テーブルの上にデ〜ンと置かれたコンドーム。

「その、おばちゃんにいくら払ったの?」

「2万・・・」

「に、2万?」

「2万も払ったの?」

「そうか・・・ちょっと僕を呼びにくればよかったのに・・・」

「こんなことでお仕事の邪魔しちゃいけないと思って・・・」

「今更、返すったって飛び込みの訪問販売じゃ無理だし・・・だいいち
これマガいもんじゃないのか?」

おばちゃんの居所も分かんないし、返品のしようもない。

「まあ、開けてみるか・・・」

僕はコンドームを包んでいるナイロンを開けた。

「これ、なんかいかにも安物って感じじゃん」
「怪しいホテルに置いてあるメタクソ安っぽいコンドームと変わんないよ?」
「僕が薬局で買ってくるコンドームとまるで違うけど・・・」
「あのさ、これだけの量、使い切るまでに毎日エッチしてもなかなか減らないよ」

「大丈夫だよ、エッチの回数増やしたらすぐなくなっちゃうよ」

「え〜・・・アイアイはいいよ、若いから・・・」

買ってしまったものはしょうがない・・・・使うか・・・。

でも、結局そのコンドームは一個も使うことなく終わったんだ。

なんでかって言うとコンドームのサイズが僕のマグナムの大きさに
合わなかったんだな。
僕のがデカかったからかコンドームが小さかったからか、なんせサイズが
合わないと来たもんだ。
しかも、どこ見てもサイズすら表示してないし・・・。

2万円ドブに捨てたようなもん。
アイアイ、メーカーも定かじゃない不良品つかまされたみたいだよ。
おばちゃんを追い返す勇気と強さを持とうよ・・・。
押しに弱いアイアイ。

2万あったら、美味い飯食いに言って、余った金で性能のいいバイブ買えたのに・・・。
そうだ、そろそとアナル用のバイブ買おう・・・。

つづく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?