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【連載】青木真也は本当に空気を読んでいないのか?〈vol.10〉「IGFという世界観はもう存在しない」

 2016年9月、著書『空気を読んではいけない』(幻冬舎)を上梓した青木真也。するとAmazonの売り上げランキングでもまさかの上位に食い込み、発売からわずかの期間で一気に2万部の増刷に至ったという。出版不況、格闘技は売れないと言われる中、なぜそんな奇跡のようなことが起こったのか。
 さらに昨年末に青木真也は突如、オンラインサロンを開設! いったい“バカサバイバー”に何が起こっているのか。
 今回は、来る5月26日にシンガポールでの『ONE FC』での試合とそれに向けての調整のため、現地に向かう直前の本人を久々に直撃! 果たして“バカサバイバー”は本当に空気を読んでいないのか――。(聞き手◉“Show”大谷泰顕



(⬆︎幻冬舎刊・青木真也著『空気を読んではいけない』)


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▪︎情緒のある試合


――今日は、何からどう聞いていきましょうかね?

青木 なんでもいいですよ。

――簡単に言うと、今日聞きたいのは4つです。

青木 はい。

――1)NEW旗揚げ戦の藤原喜明戦(4月5日、後楽園ホール)。2)奥田圭介との連戦。3)奥田が出た『ラウェイ』の試合(2月16日、後楽園ホール)に関して。4)『ONE FC』での試合について。どれから行きますかね?

青木 最初から行きますか。

――試合を観ていないので、見当違いのことを言ってしまうかもしれないんですけど、試合後に青木真也が「情緒のある試合だった」とコメントしたことは聞きました。

青木 はい。

――非常に言葉の使い方が秀逸だなあと思って。

青木 なんで?

――いやあ、だって現役バリバリのトップファイターである青木真也が、藤原喜明っていう大ベテランと闘うわけだから、秒殺しなきゃいけないんじゃないかと思っていたんですよ。

青木 ああ、そのセンスはなかったなあ……。

〔関連項目〕
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――あのー、まず組長というのはどういう方でした?

青木 引き出しのある方ですよねえ。

――年齢は60代?

青木 67歳かな。

――もうそんなになるんですね。

青木 凄く幸せなことですよねえ、その年齢で大声援を浴びて。15分間動いて帰るわけだから。そんな幸せなことはないですよねえ。

――ないですよねえ。それは激しく同意です。

青木 だから(組長は)凄く豊かな人生だと思いますね。生き方として幸せだなあと。それを凄く強く思ったんですよね。

――元々、藤原組長に対する幻想みたいなものはあるんですか?

青木 名前のある方だなあとは思いますけど、幻想というのとはちょっと違いますよね。でも、そういう部分でのカッコ良さはありましたよねえ。

――よく最後まで動けましたね。青木真也を相手に。

青木 凄いと思いますよ、ホントに。だから、組長を秒殺するっていうセンスはないですね。

――さっきも言ったように実際に試合を観ていないので見当違いなのかもしれないけど、そうしないと「猪木の世界観」とは違うんじゃないかな、という見方をしてしまいましたね。

青木 いや、それを「猪木の世界観」て言ってしまうのはズルいですよ。

――ズルい?

青木 だってそれは大谷さんの考える「猪木の世界観」だから。

(⬆︎『空気を読んではいけない』を出版した幻冬舎・見城徹社長が、『プライドの怪人』を出版していた頃の百瀬博教氏と一緒に写ったもの。ちなみに当サイトでは、実録! 『PRIDE』の怪人・百瀬博教 を大好評連載中!)

以下、その内容の一部を紹介
▪︎IGFという世界観はもうない
▪︎無責任な話
▪︎上から言うな!

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