発想の転換

 まさに今書きたい。思いのまま書き尽くす。焼き尽くす、身を焦がす。あの頃の君はもういない。恥も外聞も捨てて走るしかない。疲れたら休む。それよりも疲れないスピードで進む。障害は時に乗り越え、時にかわす。スルースキルも身につけて。波よりも流れに乗る。サーフィンの感覚はこの上ない。あの多幸感。躁鬱の波も乗りこなせば、あの幸福感が味わえるのか。
 人生は山あり谷あり。追い風も向かい風も、荒波もさざ波も乗りこなせば、あの目的地に行けるのだろうか。おそらく目的を果たしても、次の意志が出てくる。そう、終わりはない。終わりがあれば楽しめない。いつまでも過去の冒険を反芻するだけ。
 受け身の冒険はクリアすれば終わり。リセットできるが終わりがある。自ら創造する冒険は終わりがない。なぜなら想像できるから。イメージが現実となる。それが実現するまで諦めなければ。
 見極める。わきまえる。自分なんて宇宙に比べりゃチリ以下。だけど宇宙も始まりは微塵から。木っ端微塵になった自分も再生してまた始まる。蘇る。甦る。過去も違う視点から読み換える。意味が、価値が変わる。すべて何かを生み出すためには必要だったとわかる。
 悲しみと喜びに満ちた人生ほど読んでいて楽しいものはない。ましてや生きていれば無上の楽しみを味わえる。それに気づくこと。それが発想の転換。



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