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ちいさな物語

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2021年8月の記事一覧

こちらの思いってやつです。

すみませんが先に説明します。 EATALK MASKさん、大変申し訳ありません。 これは紹介記事という意味でリンクを貼らせていただいた為 企画への参加ではありません。 紛らわしくてごめんなさい。 この物語の下に経緯を書いてありますので すみませんがご了承下さい。 *** 僕はある女性が書いた「手紙」です。 僕の身体にその女性は、めいっぱい色んなことを書きました。 悲しかったこと楽しかったこと辛かったことドキドキしたこと。 それはいっぱいいっぱい書きました。 お陰で

【ピリカ文庫】 月

「私、満月の夜に振られたの。だから月って嫌いだわ。」 こちらを見て話しかけてくる彼女。 え…そんなこと言われても 僕も「月」なんですけど。 僕は、水に浮かぶ月だ。 ゆらゆらしていて綺麗だとか可愛いだとか、結構人気がある。 そんな僕が目の前であろうことか「月が嫌い」と言われている。 信じられないよ、この僕を嫌いだなんて! でもまぁしょうがない。 君は落ち込んでいるみたいだし、少し話でも聞いてあげようか。 「私だって別に、そこまで好きだったわけじゃないからいいの。でもまさか

みんなでつくる世界。

この度清世さんに、自分のnoteをイメージしたイラストを 描いていただきました。 これは企画参加特典ということだったので 他にも参加した沢山の方々がそれぞれ清世さんに イラストを描いていただいています。 どれもすごく可愛いイラストばかり! そこで今回は、描いていただいたイラストを使って ある短い物語を作ってみました。 イラストについては、今回関わる全ての方々に了承を得て 使用させていただいおります。 よかったら読んでいただけると嬉しいです。 【はじまりはじまり〜】 こ

誰か教えて

なぜ、あんな事を言ってしまったのか。 なぜ、あんなにも冷たくすることができたのか。 今さらもう悔やんでも仕方のないこと。 でもあの人は… あの人の心は… 手放したのは自分なのに 今はそんな自分が 憎くて仕方ない。 私からでた言葉は私の一部として あの人に刻み込まれた。 でも違う。 私はそんなことが言いたかったんじゃない。 でも私の一部があの人の命を… あぁ…この世界にもしも 時間を戻せる方法を知っている人がいるのなら 私に教えてほしい。 ねぇ…

僕の名前は「ポチ」

僕の名前は「ポチ」 犬だって? 違うんだなぁこれが。 僕は犬じゃない。 サボテンだ。 犬じゃないサボテンの僕は今 あるところで幸せに暮らしている。 生まれはどこだったのか、全く覚えていない。 気づいた時には「伊豆シャボテン動物公園」で暮らしていた。 そして今僕は、「ここ」にいる。 今はある女性がご主人みたいになっているけれど 僕の本当のご主人は、ある男の子だ。 名前もその子がつけてくれた。 名前をちゃんとつけてくれたのはいいんだけど 名前が「ポチ」って… 僕も最初は

「金魚花火」#曲からチャレンジ

浴衣って季節もの。 時期が終われば、しまわれてもう終わり。 そんな僕は、そこに住んでいる。 また季節が巡ってきた。 僕の主人はにこにこしながら鼻歌交じりで袖を通す、この人。 完全に浮かれている。 好きな人とでも夏祭りに行くのだろうか。 去年は友達数人とだったかな。 今回は様子が違う。 怪しい。 まぁ僕には関係ないけど。 そんな夢を見れる僕じゃないんだから。 だって僕は、ここからは出られない。 夏祭りは楽しそうだね。 やっぱり好きな人と一緒の夏祭りだったんだね。 嬉しそ

麦わら帽子仲間の夏休み。

ぼん(ぼんやりRADIO)さんが 以前コメント欄でこう書かれていた。 「麦わら帽子仲間としては、この夏は、ぼさぼさの麦わら帽子を被って 海や山や河川敷や駄菓子屋や大きな滑り台とか…でぼんやりのんびりしたいなーと思っちゃいました!」 (麦わら帽子仲間とは、麦わら帽子からのご縁で繋がった仲間たちのことである。) あ、ぼんさんそんなこと思ってくれてるんだ… もちろんあのふたりはこれを見逃さなかった… 登場人物:ヒトシさん・ぼんさん・ふたり(ねじりさんと相棒さん)