痒いところに手が届く!東京アニメアワードフェスティバル2022長編コンペティション部門ノミネート予習
春の恒例イベント、東京アニメアワードフェスティバル2022のコンペティション作品が今年も発表されました!
長編コンペティション作品は4作品、短編コンペティションは30作品以上がノミネート。バラエティ豊かなラインナップとなっているので、例によって長編コンペティション部門の作品がどんなものなのかを紹介していきます。
長編アニメーションノミネート作品
ボブ・スピット-人間なんてクソくらえ-
ブラジルの漫画家・アンジェリを題材に手がけられたアニメシリーズ『Angeli the Killer』をベースにした長編ストップモーションアニメーション。漫画家のアンジェリの心の中に住む、老いたパンクロッカーのボブ。そんなボブを殺してしまおうとする作者に対し、ボブが抗うという物語です。
昨年のアヌシー国際アニメーション映画祭でコントルシャン部門のグランプリに輝いた作品。待望の日本上陸となります。
ちなみに私は、オタワ国際アニメーション映画祭のオンライン会場で視聴済みですので、すでにレビューがあったり↓
ケース
今回のノミネート作品の中で唯一、存在を知らなかったアニメーション映画。戦争で国を追われるた少年がバイオレンと共に国を脱出。苦難がひしめく砂漠や海を、仲間たちとともに横断するという40分の中編作品です。
東京アニメアワードフェスティバルには中編部門がないということで長編に入れられたようです。New York International Film Awardsの最優秀賞アニメーション映画賞や、New York Animation Film Awardsで最優秀監督賞を受賞していたりと、しっかりと受賞歴も持っている作品でした。
捨てられたものの街
主人公の16歳の少年・小樹がゴミ達の世界へ迷い込み、そこで、人々をリサイクルステーションへ導こうとする下っ端ゴミのビニール袋と出会うという物語。台湾ナイズされた“ゴミ”のルックが面白い一本でもあります。
第57回金馬賞の長編アニメ賞受賞作であり、ITFS2021にも出品されていたり、『ボブ』と同じくコントルシャン部門にノミネートを果たしていました。
マード 私の太陽
チェコ出身の女性・ヘラが、アフガニスタンの男性・ナジルに恋をしたことをきっかけに、アフガニスタンの慣れない文化、そして家族達に触れることになる物語。
実際にアフガニスタン出身の男性と結婚したチェコのジャーナリスト・ペトラ・プロハシュコバさんの著書「Frišta」がベースになっています。
こちらもアヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペや、先日発表されたアニー賞など多数のアニメーション部門で名前が挙がっている作品です。
長編コンペティションは以上、4作品がノミネートされました。
新千歳空港国際アニメーション映画祭や東京国際映画祭など、他の日本の海外作品の上映作とは異なるラインナップとなり、痒いところに手が届くような顔ぶれ。ここでの上映以降一切上映されないアニメーション映画も多いだけに、今年もなんとしてでも足を運んで、これらの長編コンペティション作品をおさえておきたいところです。
あとはもうちょっと越境しやすい状況が来てくれることを祈っているよ……。
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去年のノミネート作品はこちら↓
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