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【映画レビュー】今年で34歳になるけど一人で『シナぷしゅTHE MOVIEぷしゅほっぺにゅうワールド』を観てきた感想

たまにやる未就学児向け映画を観てきましたシリーズです。
(シリーズではない)

『シナぷしゅTHE MOVIEぷしゅほっぺにゅうワールド』のざっくりとした感想

『シナぷしゅTHE MOVIEぷしゅほっぺにゅうワールド』を観てきました。

シナぷしゅTHE MOVIEぷしゅほっぺにゅうワールド
制作年:2023年 / 制作国:日本
50分
監督:清水貴栄

https://eiga.com/movie/98708/

2019年にパイロット版、そして2020年からテレ東でレギュラー放送が開始された乳幼児向け番組「シナぷしゅ」の初の映画化!

おもちみたいなキャラクターぷしゅぷしゅを始め、色んなキャラクターや映像が入り乱れて、勉強になりそうなことから勉強にならなそうなことまでを放送する乳幼児向け番組ではあるのですが……大人が観ても「ぎょっ」とするコーナーがあったりして予習でアーカイブ配信を観てみて(公式YouTubeがこれまた充実している)、普通に楽しかったんですよね。

「しまじろうのわお!」とか「ポンキッキーズ」とかあの感じの番組です。

通常放送では特にストーリーのようなものはないのですが、今回の映画では番組のマスコットキャラ“ぷしゅぷしゅ”が頬のパーツを紛失したので、それを探しに新キャラ“にゅう”と色んな番組コーナーを冒険するお話となっています。

(C)SPMOVIE2023

本作を観てきた感想をざっくり一言でいうと……

優良作!

50分という尺の中の手数の多さや随所の狂気が楽しく、予習していたコーナーも予習し損ねたコーナーもどれも大人なりに楽しかったです。一時間もないという尺が逆に間延びしなくてちょうど良かったというのもあるのかな。

もっと踏み込んだ感想を書いていきます。


『シナぷしゅTHE MOVIEぷしゅほっぺにゅうワールド』のもっと踏み込んだ感想


■ぷしゅぷしゅの活躍がしっかり劇場版らしい特別感!

通常放送がオムニバス形式となっている『シナぷしゅ』を一体どうやって映画にするんだろう、と思いましたが、マスコットキャラのぷしゅぷしゅを狂言回し役にしていつも通りオムニバス形式の編成をするという手できた本作。

結果、正解でしたね。

編成こそ通常放送と同様にいろんなコーナーを巡っていくのですが、そこにぷしゅぷしゅがゲストキャラクターとして参加しているだけでも特別感が増します。

「あのコーナーの絵柄になるとぷしゅぷしゅはこんなビジュアルになるんだ」という楽しみ方もあったり、人形劇、コマ撮り、2Dアニメ、実写と手法としてもネタにしてもバラエティに富んでいて飽きがないです。

そもそもぷしゅぷしゅって通常放送回では、マジでマスコットキャラとして立ち回っている印象があったので、しっかりストーリーに絡むだけでも“いつもと違って”嬉しいです。

映画限定キャラクターの新キャラ「にゅう」みたいな存在を用意してくれるとこも嬉しいポイント。

(C)SPMOVIE2023

ぷしゅぷしゅよりも言語能力が高くて会場のみんなに普通に喋ってくるくせに、ぷしゅぷしゅと会話する時は“にゅう”しか喋れない生命体として語彙力が退化するのもじわじわきます。

ちなみに声優を担当するのは『マダガスカル』の主人公・アレックスも演じていた玉木宏さんだ!

映画館ならではの工夫に富んでいて、お馴染みの編成でもしっかり楽しい!


■そもそものポテンシャルが高いコーナーたち

そして肝心の各コーナーがまた乳幼児を対象にしているとはいえ“レベルが高い”というか、「なるほど、こういうのがウケるのか」という内容が多くて学びもあるし、なんなら大人の私でもちょっとその楽しさが分かったりするから面白いです。

例えば人気の人形劇コーナー「がっしゃん」

合体癖の獣・ひーたんとみーたんがいろんな場所に行って、何かと何かが結合する瞬間を探しに行くコーナーなのですが、因果関係の教育にもなれば、キッズに行動を促すフレーズにもなっていて、なにより「がっしゃーん」の語感が楽しい。なるべくして人気になったのがわかるコーナーです。

しっかり劇場でも「がっしゃん」の声が観客席から漏れる感じで、盛り上がってましたよ。

あと、私が今回予習漏れしていた遅刻魔ソング「これからもヨロレイヒ」も今回映画館で初めて体験して衝撃。

全く意味はわからないけど、とにかく遅刻魔の歌なことだけはわかる。そして異様に耳に残る。シナぷしゅ世代のアンセムになり得る洗脳ソングすぎて素敵でした。もちろん映画館でもウケてまして、みんなにはお馴染みのキャラだったのかな。

個々のコーナーがそもそも面白いから、しっかり映画館でも楽しめる


■写真撮影コーナーが素晴らしい

『しまじろう』シリーズや映画『おかあさんといっしょ』などですっかり定番となった子供向け劇場体制も踏襲しています。

・大きすぎない音響
・暗すぎない照明
・泣いたり喋ってもOKという前提

特に3つ目は新型コロナの流行も明けて、声出しも含めて上記を大々的にできたのも良かったですね。

そして中でも特に良いと思ったのが写真撮影コーナー

映画の最後には京アニ作品など結構お馴染みになってきたスクリーンの写真撮影を許可する時間が用意されているのですが、「おかあさんといっしょ」とも違ってエンドロールが全て終わった後に5分間ぐらいこの場面を流しっぱにしてくれてるんです。

キッズ達と一緒にきたパパママも、慌てず落ち着いてキッズたちごしに記念撮影ができて素敵ですよね。気が利いてます。

しっかりキッズや保護者のことを考えてくれている体制が素敵


まとめ

●映画ならではのスペシャル演出が嬉しい!
●そもそもいつもの放送が面白いから、そりゃ映画館でも楽しいか!
●小さい子と一緒に来場しやすい環境づくりができている!

というわけで、

思いっきり子供向けの作品ではありつつも、悔しいですが全然楽しめちゃいました。

さすがに明らかに姿が見えている「そらのライオン」を画面から探そうのコーナーとか、子供向けすぎて内容としては退屈ではあるのですが、映像がリッチだし短時間だからあまり苦痛に感じなかったのですよね。

本作に興味もない同世代の30代のおっさんに対して「面白いからオススメですよー」と率先して勧める気はないですけど、ちょっとでも「面白そう」と思った人は多分楽しめるので、安心して行ってください。

もちろん小さなお子さんが居るご家庭の皆様には、全然オススメの優良作品です。


あ、あと特別興行扱いで一人1000円で観れるとこも最高ですね。

お財布に優しいのも大事大事。まぁ50分しかないしな。


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