ルイス・ブニュエル監督の映画撮影を描いた珍アニメ映画『ブニュエルと亀甲のラビリンス』とは?
ヨーロッパ圏の映画を上映するEUフィルムデーズ2021に、『マロナの幻想的な物語り』や『ウルフウォーカー』に加えて、あるアニメーション映画が上映されました。
その映画とは、『ブニュエルと亀甲のラビリンス』です。
前述の2作とは違い、全国上映を果たしていない映画ということで、最後の鑑賞チャンスになりかねないということで観てきましたよ。
『ブニュエルと亀甲のラビリンス』の感想
ブニュエルと亀甲のラビリンス
(原題:Buñuel en el laberinto de las torgugas )
制作年:2019年 / 制作国:スペイン・オランダ
監督:サルバドール・シモ
1930年のパリ、サルバドール・ダリとルイス・ブニュエルは既にシュル レアリスムの中心人物として名を馳せていた。だが、監督作品『黄金時代』のスキャンダルでブニュエルは無一文になってしまい、次のプロジェ クト、スペインの貧困村ラス・ウルデスについてのドキュメンタリーに取り掛かれなくなった。友人で彫刻家のラモン・アシンは、当たったら映画の製作資金にすると言って宝くじを買う。運は彼らの味方だった。
引用:https://eufilmdays.jp/lineup/entry-1115.html
スペインの映画監督、ルイス・ブニュエルが『糧なき土地』の撮影に臨む物語です。『糧なき大地』は1932年にブニュエルが発表した、貧困村の様子を撮影したドキュメンタリー映画です。
『糧なき大地』は未見だったのですが、本編でどんなシーンになってるんだよ.....ってシーンはしっかり本編映像を流してくれるのが嬉しいところ。
ご丁寧にヤギやロバが犠牲になるシーンをおさえてくれてるのもさすが。アニメじゃない方が活きる場面がしっかりアニメじゃないのは手堅いです。
友人のラモンとの友情劇やダリからの脱却が主題となる映画なのですが、ポスターにも思いっきりダリの象が使われているのが面白いところ。本編ではダリは顔すら出てこないのに、ブニュエルが感じるようなダリの影響の大きさは、ダリファンとしては随所に強く感じます。
地味だし、傑作とまで絶賛する感じの映画ではなかったのですが、たくさんの“知らなかった”が詰まっていたので、興味深く楽しめました。なかなか日本興行が難しそうな作品なので、上映してくれたことに感謝です。
ありがとうございました。
興味が出てきたので、本作について色々調べてみましたよ。
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