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【映画レビュー】ルーツを巡る血にまつわる短編アニメ集?長編映画?『Blood of the Family Tree』の感想

オタワ国際アニメーション映画祭のオンラインパスでの鑑賞作品。
長編コンペティションノミネート作『Blood of the Family Tree』の感想です。

なんとなく日本上映の機会はなさそうな気がするアニメ映画です。

Blood of the Family Tree
制作年:2021年 / 制作国:アメリカ
監督:クリスティン・パヌシュカ

今回のオタワ国際アニメーション映画祭で初お披露目となった作品。
血筋などの歴史が現在に結び付いていく様を描いた長編作品......というか短編の詰め合わせたような形式の映画となっています。

本作を観てみた感想をざっくり一言で言うと

ごめんなさい。受け取れませんでした。

と言う、ちょっと悩ましい映画。
作品単体を観たときに各パートの面白さはあれど、この作品が何を伝えようとしているのかというディテールを汲み取ることができませんでした。アニメーションのパートごとに形式もタッチもバラバラで長編という枠組みに入れていいのかは疑問も感じましたよ。

ビジュアルだけで見せていくのかと思いきや、割とがっつり文字が出てきて読ませたり、やたら雑多な印象が強かったです

サブタイトルのようなものが突然出てきたりと、明確にパートが分けられているようだったので、どんなパートがあったのか、また監督がどういうメッセージを本作に込めていたのかをインタビューなどからを元に紹介します。

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『Blood of the Family Tree』のパート

今作は14の短編で構成されていると語られています。
ただ、数えてみたら15ぐらいあって、どこが分割されていないのかわからなかったので、明確な変化が見られた“15パート”ごとに、その短編たちを簡単に紹介していきます。

1.Once upon a time

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