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死にたいという人に届けたい歌

「死にたい」

すれ違いざまに「おはよう」と挨拶したけれど、

答えずにブツブツと何か言い続ける中に、

たしかにそう聞こえて立ち止まった。

「もうイヤだ、生きるのつらい。死にたい。」

車椅子を漕ぎながら、

彼女は早口で矢継ぎ早に吐き出し続ける。

その感情には身に覚えがあった。

だからこそ、そのさなかに居る彼女には

どんな慰めも励ましの言葉も届かないコトを

一瞬にして悟った。

おうむ返しと、

「私もそういう気持ちになったコトあるよ。つらいよね」

と、寄り添うコトしかできない無力な自分。

彼女をデイケアの職員に引き渡した後、

涙が込み上げた。

彼女に何がしてあげられるだろう。

何もできない。

彼女が自分で見つけるしかないのだ。

ただ、聞いてほしいと思った。

私がそれを見つけて、生きようと思えるまでの日々を

綴った歌たちを。

すぐには引き上げられなくても、

私の歌が一緒に沈んで寄り添い、

いつか一緒に浮上できるといい。


発達障害の特性を生かして、とことん突っ走る生き方を選びました!みんなであるがまま幸せになろう!共感いただけたらサポートお願いします!