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春とグミのすゝめ

コロナコロナで日が暮れるこの頃です。
だんだんもう嫌になってきてしまいました…といってもまあ私たちには何もできないので、感染対策をして日々ぼちぼち暮らすしかないのです。

先日は2021年はじめて&ラストであろうお花見をしてきました。
ミッドタウンの庭園側のレストランはひと月くらい前にアタリをつけて「桜の見えるテラスで」と予約するとばっちり席をとってくれます。
リーズナブルなお店から埋まって行きますので、2月くらいからの予約をおすすめします。
具体的に好きな人を誘っても良いですし、吸う人枠を取って誰かを後で誘うのも良いですね。

それくらい一見の価値のある幻想的な桜並木で、ゆっくりと座ってご飯を食べられるので毎年お気に入りのスポットです。

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もう10年単位で前の話になりますが、生意気な娘だった私は桜が好きではありませんでした。

小さな花が群れて瞬間だけ咲く様子、散り散りになって侘しい様子が苦しくて切なくて見ていられなかったのです。
ある日同い年の男の子と半分咲いた桜を見つけたときに、彼がふわっとした優しい笑顔で「俺、桜すごい好き!だってこんなに大きい木が小さい花をいっぺんに咲かせるんだよ!すごくない?」と無邪気に笑った時から、「桜の花も悪くないかもしれない」とまだ屁理屈をこねる拗らせた女だった私も思い直しました。

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なんでこんなに一瞬しか咲かない花に魅せられるのだろう、と思ってぼーっとシャンパンを飲んでいたのですが、ノスタルジックで幸福な記憶と多分大体の日本人は結びついているからなのでしょうか。

春の桜の夜は、ひとつの木の下でひとりで厚着をしてお酒を飲みながら「ピンク色の雲みたいやなぁ」と死ぬ間際の猫みたいにただただ見つめるのが好きです。

わたしには(私たちには)空白の時間が必要です。
もちろんこの状況は戦争のように不安で先の見えない霞の中にいるような日々ですが、当たり前が崩されてふわっと空気が流れ込み何かに気づかされるこの時間は、世界が私たちにくれた隙間なんだろうなと思いながら日々過ごしているこの頃です。

深い悲しみや宵闇で迷うとき、泣き疲れて眠っても必ずそっと青く赤い太陽が東から必ず登るように、約束された毎日は必ずやってくる。
ゆっくりのんびり、手元にあるものを確かめて、それでどんなゲームができるのかを作戦立てましょう。
たとえば冷蔵庫にあるもので、自分のために美味しい朝ごはんを作ってあたたかいお茶を淹れるクリエイティブな作業をしてみるとか。

とりとめもなくなりましたが、桜の季節は木の下で座っているだけでふわふわと幸福な気持ちになるようになりました。
あのこまっしゃくれたハタチのときのわたしよりも、ずっと感性が柔らかで豊かで、愛に溢れた日々を送れているなあとしみじみと感謝する春雷の夜です。

今日も愛する人たちが穏やかに過ごせますように。
見逃していた小さなきらめきを拾い上げる優しさを養えますように。

それもできないときは酒飲んで物思うグミになって寝てください。春は気が狂う季節ですからね♡

最近納豆にハマりまくっているねねより
愛を込めて

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MaPREねね
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