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あの娘も聴いてる!イスラエル新興レーベルRaw Tapes

ライター:清水ダマロン

はい。
今回は3年くらい前から徐々に世界の可愛いあの娘たちからも注目されてきているイスラエルのシーンから、HiphopやNeo-Soulに特化したレーベル、Raw Tapesの紹介をしていきます。
テラハの話の次はRaw Tapesでオトせます。

まずは概要。
設立は同レーベルの代表Buttering Trioのメンバーの1人でもあり、ビートメイカーとしてソロでも活躍しているRejoicer。
正式な設立時期は資料不足により不明、しかしButtering Trioの1st Albumから見て2013年には設立していたと見られる。

このレーベルの特徴として見られる共通のサウンドは何といっても中東音楽のヴァイブスをメインストリームのビート感覚に織り混ぜていること。
それが確実なフックに、そして日本人にとってはキワモノである"ワールド・ミュージック"にはならない、という絶妙なバランスで成立しています。
ほんと癖になるよ。

なぜこのような土壌が出来上がったのか、
そもそも2000年以降イスラエルシーンにおいて一番大きな動きを見せたのはJazzの部門。
有名どころで現在NYで大活躍しているAvishai Cohen(ベースとトランペット2人いるので気を付けて)を筆頭に、Yaron HermanやShai Maestroらの功績による"イスラエルJazz"が確立され、
感化された若い世代であるAviv Cohen(aka Sol Monk)やNitai Hershkovitsらの怒涛の台頭により、
イスラエルから世界への窓口が繋がったっていうバックヤードがキー。

Jazzが栄えればその裏でまたHiphopやBeat Musicが栄えるのは今やスタンダード、その中心にいたのがRejoicer。
その音楽性からLAの超大御所アングラHiphopレーベルStones Throwとの人脈もあり、フィジカルの多くがこのレーベルからリリースされているのはその為。

前置きは長くてこそ前置き。
ここから所属アーティストとオススメ盤を紹介していきます。

【Rejoicer】

まぁ一人目はこの人。
上述したジャズミュージシャンやStones Throwからmndsgnだったりが参加したかなりアブストラクトなビートテープ。
個人的オススメはスウィッチしてからのベースラインが超気持ちいい1曲目、UK Jazz的な響きのSefi Zislingのラッパが光る4曲目、かすかにGな香りが漂う11曲目。

【Buttering Trio】

Rejoicerを含むネオソウルスリーピースバンド。
中東的ヴァイブスが一番感じられる作品。
Hiatus Kaiyote以降のサウンドがかなり増えてきていてこのバンドもその一つあるが圧倒的なオリジナリティでモーマンタイ。
個人的オススメはイントロからズブズブな1曲目、曲名からズブズブな3曲目、こんなんも出来ちゃうのねな10曲目。

【Sol Monk】

ジャズドラマーとして活躍するAviv Cohenによるソロ・ビート・プロジェクト。プロデュースはRejoicer。
ブーンバップからドラムンまでドラムはガッツリ人力、裏で鳴るサンプラーとの乖離したグルーヴがズブズブ。
Karriem Riggins的なソレを思っていただければ。

【iogi】

打って変わりベッドルーム的なサウンド。
2018年の作品でオルタナに強い各メディアの年間ベストでチラホラ見かけた。
一聴すると爽やかでよくあるポップスにも聴こえるが、間奏で挟まれるヴァイオリンやペットの音色が結構ダーティでそのコントラストが不思議な世界観を出してくる。
普段黒いの聴かない人には圧倒的にオススメ。
パッキパキに整ってるお昼時にどうぞ。

【Jenny Penkin】

こちらは女性シンガーによるプロジェクト。
全編フワフワした音が鳴っていますがこれまで紹介した中では一番縦の線がクッキリしていて割とストレートなサウンド。
Space Captain好きな人にはオススメ。皆聴いてるっしょ。
4曲目が最高にファンキーで大好き。

【Time Grove】

SpotifyになかったからBandcampから。CD貸すよ!
こちらはRejoicer、Nitai Hershkovits、Sefi Zisling他が組んだイスラエルスーパージャズグループ的なバンド。
このバンドのメンバー掘り下げてけば現イスラエルのシーンに追いつくことができる親切盤。
最近らしいジャズを想像していたら予想以上のコンテンポラリーさにビックリすると思います。たまに思いっきりビート挟まれたりするけど。
俺の知ってるJazzとは違うなぁっていうその感覚がイスラエル。強いて近いところをあげるならTenderlonious。
10曲目はリズム的アプローチだったりささやかなソロの裏で鳴る笛のオブリだったり、徐々に熱を上げる最高の名演。マジでライブで聴きたい!

以上!
本当はまだまだいるけどキリが無いのでこの辺に。
これからもどんどんイスラエルのシーンはデカくなっていく予感がしているので、この記事をここまで読んだ人はハッピー。そういえばRaw Tapesとは関わってないから省いたけどJ Lamotta すずめちゃんもイスラエル。
もっと詳しく掘りたい人はBandcampからサーチすれば所属アーティストからそのアーカイブまでガッツリチェックできるので是非。

シメとして
世界では有名どころでグラスパー率いるNYシーン、カマシを中心とするLA Jazz、ロンドンで展開されるアフロフューチャリズム、果てではブラジルサンパウロのノイズやアルゼンチンの新音響派、ウォロン語でスピットするセネガルHiphopと、色んなシーンが続々と誕生している。
どれも一癖も二癖もある音楽だが、自分の周りが全然していない未知の発見を聴覚から得た時のあの高揚感は他に代えられないものかと。
何が言いたいかって

Digは楽しい。

レーベル紹介いいっすね。そのうち22a特集かHigh Focus特集あたりができればなって思ってます。
良いイスラエルライフを。

#レビュー #RawTapes #StonesThrow #Rejoicer #ButteringTrio #NitaiHershkovits #Hiphop #BeatMusic #イスラエル

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有志で集った数人のライターでレビューからコラムまで。ジャンルは分け隔てなく、フレッシュクラシック問わず。多すぎて流れがちなネタを少しでもキャッチしてもらうために更新。
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