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なぜ「コーヒーと血圧計」なのか。

残暑にしては厳しすぎる暑さですね。お元気ですか?

この夏最後の日は、尾山台タタタハウスでの「コーヒーと血圧計」でした。

「無料のコーヒーをお配りしています」「イチジクジュースもあります!」「血圧測定もしています!」「冷たいもの、ひとくちいかがですか?」という自分たちでもちょっと笑っちゃうような呼びかけをしながらまちに繰り出すこと、今回で6回目です。

怪しすぎて絶対誰も寄らなさそうですが、思ったよりも「コーヒーもらおうかな」「血圧測ってみようかな」と立ち寄ってくださる方がいるものです。(行列するようなことにはなりません)

中には時間前から待っててくださる方、遠くから来てくださる方、いつの間にかスタッフ側にまわって「コーヒーいかがですか」と呼びかけてくださる方もいます。ごくたまにです。
仕事帰りに立ち寄ってくれる方がいると、なんだかビアガーデンの風情に。

ところで、この声がけ、普通に恥ずかしいです。
尾山台商店街は雰囲気が良く、夕方の歩行者天国の時間はわりと賑やかではありますが、他の人が誰も大きな声を出していないんですから。
商売にしていれば目的が明確で怪しくないですが、「無料のコーヒーと無料の血圧測定」を呼びかける目的はなかなか分かってもらえません。

「コーヒーと血圧計」は、商売ではないです。かといって、目の前で困っている人を助けるボランティアでもない。
強いていえば、こんなことを続けていたら、健康不安や家族の問題などを抱えたときに「ここなら気軽に相談できるかな」と思い出してくれるかもしれない、という期待を込めた気の長い場づくりです。特に用がなくてもいいし、一口飲み物を飲むだけでもいいし、飲まないで立ち話していってもいいし、犬のことを喋って帰ってもいい。

あと、お金持ってないこどもや犬も、どうぞ。

腕が締め付けられるのはちょっと怖いけどちょっと楽しい。
夕方のおさんぽの犬もいろいろ寄ってくれるようになりました。
わんこたちは穏やかに。緑のおじさんは個性的。スタッフの大学生が「月曜から夜ふかしに出てた、あのおじさん!」と血圧爆上げで興奮していました。


コーヒーも血圧測定もお喋りも犬も地元の人も遠くの人も、フラットに大事。そんな場がまちにあると、どんなことが起こるかな?というのを実験している状態です。
呼び名も「コーヒーと血圧計とこどもと犬と地元の人と遠くの人と」だと長くなるんで「コーヒーと血圧計」にしています。

この実験に参加してくれているスタッフとの反省会は大切です。
2時間まちに立ち、どんな方々が立ち寄ってくれたか。目を合わせてくれたか。弾んだ話題は何か。どんなふるまいで相手の心がふとひらいたか。誰かに寂しい思いをさせなかったか。キャッチできなかったことは何か。

まちへの気づきと、自分自身への気づきがどちらも吹き出してきます。真剣ですごく面白い時間です。
売上はないですが、その気づきが今のところわたしたちの報酬なんです。

反省会のおつまみは、タタタハウスのお隣りのラーメン屋さん「武虎家」からの差し入れ!

月末の木曜日の夕方、尾山台でわたしたちを見かけたら、ふらっと実験に参加していただけら嬉しいです。

真ん中が「武虎家」さん。あとたまたまこの時来てくれていた方々と。

次回は9月28日です。
尾山台タタタハウスでお待ちしていますね。


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