名前のない後遺症【コロナ】
みなさま、本日もおつかれさまです。
こちらのノートに目をとめていただき、ありがとうございます。
また前回の記事へのスキやフォローもありがとうございます。
さて、名前のない後遺症というタイトルに始まりましたこちらのnote。
私はコロナ罹患後、後遺症により自分の生活が変わりました。
それは『普通に喋れない』『自分の意図しないところで発話できなくなる』という状態です。
(現在は特定の状況下以外では通常に話せる状態までかなり回復しています)
自分で話していて声の出し方が不自然に感じる。
そんな私の、心に小さなダメージを受け続ける、地味な後遺症のお話です。
コロナ~後遺症の発症
コロナに感染し、3日間は39度~38度の発熱状態でした。
内科より解熱剤を処方されていましたが全く効きませんでした。(おのれカロ○ール)
食欲は無いため、ほぼ水分で生活。
4日目にだんだん熱が下がり始めたと同時に嗅覚味覚障害と、発話が上手くできなくなる症状が発症しました。
嗅覚味覚障害は症状の発症から1週間ほどで改善。
しかし、発話の不自然さについては、10日以上経過しても改善は見られませんでした。
まともに喋れないが、体は普通
病院から指示された待機期間(6日間)明けのこと。
熱も下がっているし、体は動くので出社しました。
「休みます」の連絡が面倒だった自分もいます。
会社に到着し、上司に「ご迷惑をおかけしました」と伝えようとすると声が震えるのです。
笑っているときのように腹筋が震えてしまい、体が揺れ、まともに話すことすらできないのです。
上司も困惑。(ちょっと引いてる)
病院に行ってみるようにすすめられました。
内科→耳鼻咽喉科を受診
最初にコロナの検査をしてくださった内科に電話。すると、折り返しでお電話をいただき、内科よりも耳鼻咽喉科に行ってみてほしいとのこと。
先生に相談してくださったようで、受付の電話をとられた方に、親切に対応いただきました。
コロナ後10日間は開けてから他の病院には行ってくださいと告げられていたため、発話が難しくなって2週間ほどが経過した頃、とある耳鼻咽喉科を受診しました。
ちなみに、耳鼻科を受診するまで日があったため、いろいろ試しました。
家族との会話、独り言、ちょっと車で歌ってみて、シャワーを浴びながら1人接客トークのロープレ練習してみたり……
…すべてダメでした。
明日の朝、起きたら治っているんじゃないかな。
喉痛めちゃったのが原因かな。(コロナ時にかなり喉が痛かったため)
そう考えながら眠りにつき、次の日を何度も迎えます。
私の体は一向に元に戻ってはくれませんでした。
正直不安でした。
「話せないって、なんて説明すればいいんだろう」
「診察の時に症状が出なかったら、よくわからないままだよな」
「来た意味、あったのかな」
耳鼻科へ行くまでの間、不安で、苦痛でした。
自分は今、なにと戦っているのだろう。
それに、あれです。
病院に行くと治っている、なんてことありませんか?
コロナ後遺症ではないか、という診断
診察室では「無症状で不審者がられたらどうしよう」という不安をよそに、普通に症状が出ていました。
喋るたびに上半身が上下に揺れて声が震えていました。
目の前の先生も、隣にいてくれた看護士さんも驚きの表情。
原因不明のため、鼻からカメラをつっこんで喉を見てもらうことになりました。
診察の結果、鼻に副鼻腔炎があるからそれをお薬で治しましょうね、と。
そして問題の発話については「喉に異常はなくとてもきれいでした。恐らくコロナによる後遺症だと思います」
と告げられました。
自律神経とコロナ後遺症
最近の研究ではコロナによって迷走神経にダメージがあって、それが自律神経の損傷に繋がっているんじゃないかという研究がある。
自律神経は全身に通っている神経だから、あなたのように特殊な状況になってもおかしくはない。
はっきり何が原因と言ってあげられないけれど、悪いところが見つからないから治療方法もない。
コロナの後遺症だと考えられる。
明日治るかもしれないし、何年かかかるのかもしれない。
申し訳ないがはっきりとは伝えられない。
ということを先生より告げられました。
箇条書きにしていますが、もっとソフトに丁寧に伝えていただきました。
また先生の「気持ちが落ち込むと治るものも治らない、気を落とさず、難しいかもしれませんが、普通に過ごしていきましょう」という言葉が、その時の私にはひどく優しく、寄り添っていただいた言葉に感じ、1人車の中で反芻して泣きました。
「よくわかりません」ではなく、コロナの後遺症の可能性についてこんなに丁寧に説明していただいたのもありがたかったです。
あとで調べたネット記事でこのことかな?と思うものがありました。
何か悩んでいる原因について薬が処方されたわけではありません。
「治るかわからない」と言われたのです。
ですが、たまたま選んだこの病院の先生に、私はとても救われました。
この病院に来てよかったな、と帰り道で泣きながら思いました。
現在の後遺症の状況について
現在は休職していることもあり、ストレスから離れているため、スムーズに会話をしており、友人や家族との会話は問題なく行えています。
友人からも「聞いてていつも通りだよ!」と言われるくらいには改善しました。
自分の中ではまだ、声が出しづらかったりしていますが、聞いている相手にはさほど影響はないようです。
しかし緊張状態や、初めての相手や久しぶりの友人などに会うと声が上ずったり、言葉が口から発生できなかったり、「どどどどどどれにするの?」のようなどもりが残っています。
また状況によっては緊張やストレスにより声のトーンの制御が聞かなくなるので、自分の意志で抑揚をつけて話す等が難しい場合があります。
現在はうつ状態の悪化に伴い、適応障害と診断を受け休職をしております。
休職するまでは
①自宅:あれ?独り言喋れるかも?
②出社:会社に近づいたとたん症状が悪化し、まともに話せない。
③帰宅:割と話せるor会社での調子がすこぶる悪かった場合は、状態を引きずり話せない。
といった感じで毎日を繰り返し、明らかにストレスを感じる場に行くと症状が悪化して悪い状態が治まらなくなっていました。
仕事から離れた現在も仕事に関することを話す時や、ストレスの負荷がかかるとやはり声が出ずらいなと感じることはあります。
以前の自分と同じに戻れない悲しさはある
私の後遺症は、うつ状態の悪化は別として、ブレインフォグや体が動かない等の日常生活に著しく支障をきたすものではありません。
ですが発症時は「このまま話せなくなるのかな」「大好きなカラオケもいけないのか…」「もうこのまま誰とも今までみたいに話せない?」等々、小さいことですが日常が変わってしまうことがすごく悲しかったです。
そして、いつこの悩みが終わるのか大きな不安の中、生きていました。
そして今も、相手が聞き取ることに違和感がなくとも、私自身には発話、発声時に違和感が残り続けています。
コロナの後遺症は、人によって様々なんだ、と自分の身をもって経験しました。
私の症状は、市や県などの後遺症一覧には載っておりません。
インターネットではX(旧Twitter)で数ポストみかけるぐらいで、他は見当たりませんでした。
コロナ罹患後、同じような症状の方や、別の症状でもネットであまり見かけない状態に陥ってしまっている方。
名前のない、無名の後遺症がたくさんあると思います。
私はたまたま、受診した病院に恵まれました。
優しい言葉をかけていただけました。貴重だと思います。
そして今もお悩みを抱えている方がいらっしゃると思います。
もしまだどこにも相談していないという方。
市や県などのホームページに後遺症についての相談窓口なども設置されています。
コロナに伴いうつ症状の悪化などもあるようですので、よろしければ是非、そういった仕組みや、医療機関を利用してください。
私自身もそうですが、気を落とさず、自分に優しく、生活していきましょう。
さいごに
長くなりましたが閲覧ありがとうございました。
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それでは、また。
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