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あれこれ … 五月晴れ

 国語事典を引いてみると、「五月晴れ」とは①梅雨前の五月の晴れ渡った天気、②五月雨の晴れ間、梅雨時の晴れ間だそう。本来は②の意味です。
 意外でしたが、今年のあまり爽やかでもない空を見ると、そんなもんかねという気もします。(ただし、旧暦では後に一か月ずれるので、合理性がありますが…)であっても、五月を楽しむ気持ちで身の回りを探してみます。




竹の子


漆の鉢に入れた竹の子の煮物

 
 
 春といえば、花は桜、味覚は竹の子。我家でも皆の大好物です。今年は当たり年なのでしょうか?頂き物もあり、毎日ぐあんぐあん食べています。(上の鉢より一回り大きい鉢に山盛りにして食卓に、すぐにお替り。)

 残念だったのは、彩に添える木の芽が見つけられなかったことです。スーパーを数軒はしごしましたが、聞いたこともないハーブばかりが山積みで、山椒の実も売ってなかったのです。そんなにカタカナ料理ばかり世間の人は食べているのかなぁ、ネットを探した方がいいのか…


花盛り

 お隣の花がきれいだったのでパチリ、陽が差してきていい感じ。でも、これは何の花?アヤメじゃなさそうだけど、菖蒲か、あるいはカキツバタ…(ここら辺の花はよく似ています)ネットで調べても分かりませんでした。




端午の節句


漆器の置き床上の兜飾り

 
 我が家には床の間がないので、漆の台を置き床として使っています。置き床で改まった和の空間が出現し、お正月などの行事の重心になってくれる気がします。活花も映えるし、気に入ったお酒を並べるのも私的には大賛成。


根来皿に乗せた柏餅

 
 端午の節句はこどもの日、柏餅を食べる日でもあります。
 けれど、私が柏餅を食べたのは大人になってから。木曽では朴葉でくるんだ朴葉巻きを食べていました。一つの枝から出る5~6枚の葉っぱにお餅をつけるので、何個も付いていて迫力がありました。また、朴葉はとても良い香りだったので、今でも時々思い出します。木曽の行事は旧暦が多かったので、6月に山にある朴の葉を利用していたのでしょう。

 思い出してみると、三月には山の講団子、四月にはカラスミ*、六月には朴葉巻きなど、季節のお菓子を母が作ってくれていました。今ほど便利に買えない事情もありましたが、台所の様子にワクワクしたり また皆でたっぷり食べられる満足感もありました。

*カラスミというのは東濃地域のお菓子で、米の粉とお砂糖ででき、断面は富士山のような形です。お酒のおつまみになるカラスミとは別物です。



もの思い


紫蘭と小さなクモ(右)

 自宅の庭では白の紫蘭が咲き始めました。レンズを向けると、右の葉っぱの向こうに小さなクモのような影。飼っているつもりはありませんが、ここにいるということは 虫でもまぁ仲間みたいなものかなと親しく感じます。


 暗いニュース 変な天気 親しい人の病気、このところさすがに気が滅入るばかり。けれど、季節を面白く感じささやかでも行事を楽しめるなら、心の自由や主体性を取り戻すことができるのではないか…。身を守る判断力を維持するためにも、心の弾力性を大切にしていきたいと思います。



天へと伸びるブドウの新芽


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