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散歩びより … 奈良

すみません。飛鳥寺などの写真が行方知れずのため、奈良に変更します。

もっとゆっくりしたいなと、いつも思う奈良です。ひやひやしながら見ていると、鹿はそれなりに道路を横断してゆきます。よけながらゆるゆる進むドライバーも慣れっこの様子。見上げる雲ものんびり流れていくようです。


法 隆 寺


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                                                                                         法隆寺 回廊

607年に建立された法隆寺に見どころは多いのですが、何気ない回廊のおおらかな感じが好きです。飛鳥時代の建築で国宝だそうです。



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                     法隆寺境内の老松

怒涛のようにうねる松の根を見て、さすがは法隆寺だと圧倒されました。一体どのくらいの樹齢なのでしょう。



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                遠くに眺める五重塔



白鳳時代の仏像

幸運にも、奈良国立博物館では白鳳仏の特別展が開かれていました。(2015年)素朴な像から精緻な仏像まで、同時代とは思えないほど多様でしたが、仏像の需要が全国的に広まっていったそうです。

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           「白鳳 ー花開く仏教美術ー」             奈良国立博物館 開館120年記念特別展リーフレットより


*白鳳時代  飛鳥時代のうち、大化の改新(7世紀後半)から平城京遷都(8世紀初め)までの60年ほどを指す美術史上の時代区分。前期は飛鳥時代の様式も残したが、後には北周や隋、唐、インドの多彩な影響も見られた。



山田寺の仏頭

この展覧会の目玉ともいえる旧山田寺の仏頭を見ることができました。(現在 興福寺所蔵)迫力と美しさに言葉を失います。近づけばかすかな微笑みがあり、遠ざかると厳しい表情を浮かべているようにも見えます。


仏頭

        奈良国立博物館 開館120年記念特別展リーフレットより


仏頭の悲運

641年に蘇我倉山田石川麻呂(そがのくらやまだ の いしかわまろ)に氏寺として発願されたものの、陰謀により石川麻呂は自害してしまいます。孫娘の持統天皇により山田寺の工事は再現され、685年に薬師如来像が開眼しました。
けれど、如来蔵は1187年に興福寺に持ち去られ、1411年に火災にあい頭部のみになってしまいます。その後台座にしまわれ忘れ去られて500年、1937年(昭和12年)東金堂の修理の時に再発見されたのです。

苦難を重ねお顔にも傷跡が残りますが、その存在の確かさには胸を打たれるばかりです。




◎次回は「散歩びより … 柿田川湧水群」。散歩ばかりですが、夏季バージョンということで、ご了解ください。

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