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ミリオンダウトの大会に初参加した時の思い出


今週末にミリオンダウトの大会があるらしい。過去に参加したことがあるので、今更ながらに思い出を綴ろうと思う。

ミリオンダウトとの出会い


僕がミリオンダウトを始めたのは2、3年前のことだ。当時大学の後輩からミリオンダウトを教えてもらった。ダウトと大富豪の組み合わせというルールが簡単で、ターン制の心理戦としては、ポケモン対戦以来にハマった。熱中しすぎて、会社のトイレや、休憩中にもプレイをしていた。

基本的なメソッドは、対戦経験をつむに従って、頭に蓄積されていった。だがそれ以上に独自のメソッドを開拓しようとはせず、自分の手札と相手のスート、レート情報からおおよそのパターンを直感的に判断し、プレイしていた。

当時から変わらずハートプレイヤーであり、ブラフのカードが通った時の快感を求めてひたすらプレイした。良かったプレイはTwitterで呟き、いいねがきたらもっと嬉しい!なんていう承認欲求全開の日々を過ごしていた。

大会

そんなある時、ミリオンダウトの公式Twitterより大会の開催が発表されたのだ。日時、場所共に生活圏から手の届く範囲内であり、今の自分はノリに乗っている!勝てるぞー!と意気込んでいたので、躊躇なく参加申請をした

大会当日、会場のビルについたものの入り口がロックされており中に入れなくて困っていた。すると、タイミングよく中から出る人がいたので、そのままさっと中へ入りエレベーターで会場に入った。

中で受付をしてくれたのは、"みそしる"さん。名前を記入してくださいと言われたので、プレイヤーネームの"Drowsy"ではなく、なぜか"どろぴぃ"と書いて奥へと入った。

おそらくレートランキングに乗っていた自分の名前のままだと、スートやプレイスタイルが事前にバレてしまい、勝ちにくくなる可能性があると踏んだのかもしれない。そんな人読み対策ガチガチのプレイヤーなんていないのに、なんて自意識過剰だったのだろうと、今になって思う。

さて、中へ入るとすでに何人か集まっていた。人数は10人いるのか?くらいで少人数だった。一部は身内で来ているのか、既に仲良く遊んでいた。「あれは陽キャだ…」という感想以外何も思い浮かばなかった。他にも1人身の男性が何人かいて、クラス替え直後の教室を想起させる微妙な距離感と空気感のもと、試合開始を待っていた。

そんな中で、一際異質なオーラを纏った男がいた。

「もしや…ラスボスか?」

そう思わせた男は、若干小柄のイケメンで、後に"格調高く"という有名なプレイヤーであると知る。会場の中央に立たずみ、陽キャグループと最も近い位置に堂々といた。観察していると、陽気キャグループと話を交わしたりしていたので、あっ、そっちの人かと悟った。

試合開始

試合開始時刻になり、ルール説明が行われる。ルールはマッチングしたプレイヤーと3試合ずつ行い、勝ち点の差分が繰り越し加算される。現在の自分の得点に応じて、次の対戦相手が決まる。それを複数回行ったのち、上位2名で決勝戦を行うことを伝えられた。

その後、トランプと勝ち点カウント用のチップが各テーブルに用意され、1回目の対戦相手と対面した。対戦相手は当時スペードプレイヤーの"たいしん"さんだった。手札が良かったこともあり、すんなりチップをいただくことができた。

次の対戦相手は、"ぷりっぷりのおしり"さん(通称ぷりけつ)。ミリオンダウト創業者だ。チャラけた雰囲気と何を考えてるのか分からないミステリアスなオーラが纏っていた。

開発者ということもあり、せっかくなので質問することにした。当時僕もプログラミングを触っていたこともあり、何故だかちょっと僕プログラミング分かるんですオーラを出したかったのか、「何の言語を使って開発しているのですか?」と質問してみた。

すると、「サーバーサイドなのかフロントサイドなのか?」を聞いてきた。アプリ開発の知識が乏しかったので、その時は(何を言ってるんだこの人?)と思った。そのため、一瞬困惑してフリーズしたのち、「サーバーサイドです」と回答すると、端的な回答が返ってきた。おそらくこのクソみたいな質問一つで、プログラミングのプの字を知って喜んでるキッズだと見抜かれたことは、言うまでもない。

話を試合に戻そう。試合中も巧みなプレイで翻弄された。印象的だったのは、僕が出したブラフの4枚革命を、少し考えたあと、「初対面だよね!じゃ、スルーで!」と言い切って、スルーしたことだ。一体どの変数に目をつけて、確率を考えているんだこの人は...と思ったことは、今でも忘れない。結局、ぷりけつ氏には勝ち点を奪われて負けてしまった。

そんなこんなで大会が進んだ。結果発表では順位は3位となり、決勝まであと一歩というところで終わった。しかし、2位の"みそしる"さんが運営サイドであったため、決勝は辞退とのことで、繰り越しで2位になり、決勝戦に臨むことになった。気になる対戦相手は、あのラスボスだった。会場に入った時から感じていた直感は正しかったのだ。

決勝戦

決勝戦は会場の中心に大きめのテーブルを設けて、テーブルとは少し離れて他の参加者が囲むように座った。決勝戦のルールは持ち時間あり、持ちチップが無くなったら負けというものだった。非常に緊張した。どうやって勝とうか?など考える余裕もなく、内心ブルブル震えながら打倒ラスボスを胸に試合に望んだ。

手札は予選と比べて渋かった。序盤は互いに様子見というところか、大きな勝ち点の移動はなく、試合は長引くかと思われた。しかし、序盤の試合中にブラフが何度か見抜かれたこともあり、もうメンタルも持ち時間もほとんど無かった。結局、3枚裏伏せをバシバシ通されて、気がついたら負けていた。悔しいというより、あっ終わっちゃったという感じだった。

その後は公式大会初出場準優勝という響きだけすごそうな経験を、承認欲求を満たすために周囲に言いふらして満足した後、別のゲームにハマって、しばらくミリオンダウトはやることが無くなったという。それから、2.3年が経ち今に至る。

おまけ

最近は、またちょこちょことやっている。名前も変えて、今は"分母はゼロ"だ。何故この名前にしたかというと、ネットネームを知られたくなかったからだ。実は大会参加後の話を会社の成果報告会で発表し、社内のメンバーにオススメしたのだが、その後社内の1人が想像以上にハマってくれて、一度アプリで対戦することになったのだ。アプリ内で使ってる名前が、ネット上での名前だったので、特定されたくないと思い、咄嗟に思いついたのがこの名前だ。まあ今ではもうバレてもいいやと思ってるので、ここに記する。皆さまもマッチングした時はよろしくお願いします。

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