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インテルコム77'から47年の年
「21世紀の初めには、誰でも、いつでも、地球上のどこでも顔を見ながら話しができるようになる、その実現のために通信、コンピュータ、テレビ放送の統合が必要である」
1977年、10月10日、アトランタで開催されたインテルコム'77でNECの小林宏治会長(当時)が基調講演中に提唱した「コンピュータ技術とコミュニケーション技術(Computers and Communications)の融合」についてである。
![](https://assets.st-note.com/img/1712127291847-2WhM7C0DJU.jpg)
今では、「誰でも、いつでも、地球上のどこでも顔を見ながら話しができる」をビデオ通話として行っている。
当時のパーソナルコンピュータは、今のパーソナルコンピュータと比べると性能は非常に非力で、インターネットも黎明期の真っ只中でした。
インテルコム77'の3年前。
1974年に、パーツ毎に購入して組み上げる、パーソナルコンピュータと呼ばれる一般向けのコンピュータが初めて発売されました。
そしてその3年後の1977年には、「Apple」や「コモドール」、「ダンディ・ラジオシャック」の各社からひと通り組み上がったオールインワンのパーソナルコンピュータ。
企業向けのPCのようなパーソナルコンピュータが発売され始めました。
この頃のコンピュータは、今のようにコンピュータグラフィックスとポインティングデバイスを用いてコンピュータの操作(※1)を行うのではなく、文字入力によるコンピュータ操作(※2)を行う程度の性能のみで、とても今のパーソナルコンピュータとはかけ離れた性能です。
この頃のコンピュータ(※3)やインターネット回線(※4)を用いて、「地球上のどこでも顔を見ながら会話をする」というのは性能や設備上難しく到底行える準備は整ってはいません。
その時代に、NECの当時の会長である小林氏はインテルコム77でC&C宣言を行っています。
小林氏は、黎明期ではあるがインターネットやパーソナルコンピュータの将来をどう感じ取ったかは分かりません。
ですが、当時のパーソナルコンピュータや通信技術。その産業が今後どのように発展して行くのかを見出していたのでしょうか。
今生きる我々には、小林氏が何を見出していたかを知る事は出来ないですが……
注釈
(※1)GUI(グラフィカルユーザインタフェース)
![](https://assets.st-note.com/img/1712128272822-HUOQMcB1kD.png?width=800)
コンピュータの画面上に、ウィンドウ、アイコン、ボタンといったグラフィックが表示され、ユーザはそれらの中から目的の動作を表すグラフィックスをマウスなどのポスティングデバイスで選択する。
(※2)CUI(キャラクターユーザーインターフェイス)
![](https://assets.st-note.com/img/1712128361912-U0L03uKUyO.png)
キーボード等からの文字列を入力とし、文字列が表示されるウィンドウや古くはラインプリンタで印字される文字などを出力とする、インターフェイス様式である。
(※3)参考として、1977年にApple社から発売されたコンピュータのAppleⅡの筐体スペック。OS(オペレーティングシステム)は省く
CPU MOS Technology 6502
メモリ 4KiB,8KiB,12KiB,16KiB,20KiB,24KiB,32KiB,36KiB,48KiB,or 64KiB,
ストレージ Audio cassette DiskⅡ(5.25inch,140KiB)
ディスプレイ Lo-res:40×48 16-color Hi-res:280×192 16-color
(※4)インターネットが社会的に普及する1990年代や光回線による通信が登場する以前は、電話回線などによる低速度の通信であり、セキュリティなども開発・発展途中であった。
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