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マンションフロント社員の離職が止まらない

私が勤めるマンション管理会社のフロント社員がこの3ヵ月で3人辞めました。

補充のための募集を常時行っていますが、採用に至りません。

そのため既存社員が辞めた人の物件を割り振られて引き継いでいるため、負担は大きいものがあります。

負担が増しても給与は変わらないから、ますます不満が溜まりまた辞める人が出てくるという悪循環になりつつあります。

何故辞める人が続出するのか?

今では内勤で管理組合の会計事務業務担当である私も、10年前まではフロント職で、その仕事に見切りを付けました。

とにかく精神的に持たないのです。

マンション管理組合の理事長を始めマンション居住者はマンション内でことは何でもかんでも管理会社(=担当窓口であるフロント社員)に持ち込んできます。

管理会社はマンションの何を仕事として請け負っているのでしょうか?

ものすごく大雑把に言ってしまうとマンション共用部の諸設備の維持管理とそれに関連する各種事務的業務ということになります。

マンション管理の仕事は会社によって多少の違いはあるかもしれませんが、大きく分けて共用部設備の保守業務、共用部の清掃と事務管理業務に分けられるかと思います。

事務管理業務はこれまた大雑把に言ってしまうと、管理組合の会計業務の他、管理組合運営に関する補助的な業務(サポート)になります。

先ほど”大雑把に言って”という表現を用いましたが、この事務管理業務の仕様自体がまさに大雑把な書き方になっているため、正直言って業務の幅も境目もよくわからないという状態にあります。

管理会社側でもはっきりと、これは業務内です。これは業務外です。と強く言えないので、住民側は何の疑問も持たずにマンションに関することはすべて管理会社がやってくれるよね?という意識になっています。

そうしていろんな案件がいろんな人(癖がある、クレーマー、ハラスメント的な物言い)からマンションフロントに持ち込まれてその対応に追われる毎日となります。

設備の修理依頼のような単純な一話完結みたいなことばかりではありません。

解決策が見いだせないような案件もたくさんあります。

しかしそれが管理会社の責任でも何でもないようなことでも、解決に至らなければその事案を持ち込んだ人は納得しません。

そこで口にするのが決まって「こっちは高い管理費※払ってるのに!」というセリフ。

※管理費は管理会社に払ってるのではなく、自分たちで出し合ってるお金で、管理会社はその中から業務委託費をもらっています。

こんなことの繰り返しでフロントマンは精神的に追い詰められていくのです。

また別の機会に詳細を改めて述べたいと思いますが、業界をあげて管理会社の業務範囲を狭めることと、内容を明確化していかないとフロントの仕事、はもちろん管理業に未来は無いとさえ思います。








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