山田徹、谷口雄太、木下竜馬、川口成人『鎌倉幕府と室町幕府』
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」時代考証担当でもある木下氏からいただいた。
かつて木下氏は「およそ研究史の整理とは、先行業績の単なる枚挙ではなく、先人がおかれた時代背景も踏まえつつ、彼らの認識の枠組みや盲点を掴み取ることである」(木下「鎌倉幕府の法と裁判へのまなざし」秋山哲雄, 田中大喜, 野口華世 編『増補改訂新版 日本中世史入門』(勉誠出版、2021年)p.202)と書いていた。1980年代生まれの執筆陣が集まって作られた本書は、木下氏以外もこの問題意識を共有されているよう