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しゅわっとする日々 ネオンサイン
◆NEFNEに関わる人たちによる自由連載《汽水域の人々》
雑貨屋&フリースペースのお店「NEFNE」で交わるひとびと。多様な執筆陣がリカバリーストーリーをはじめ、エッセイ、コラム、小説など好きなように書いています。
こんにちは、松竹梅です。よろしくおねがいします。
ネオンサインが嫌いです。子どもの頃から、ネオンサインの明滅が苦手でした。
ネオンサインを見ると、不安でもの悲しい気持ちになります。蛾を魅了して焼き殺す誘蛾灯みたい。
人生経験に乏しい私は、ネオン輝く夜の街に行ったことがありません。
交友関係が狭いのでよくわからないのですが、私と同じ年代の人はみんな夜の街に行ってるのでしょうか。
昼間穏やかに笑ってるあの人も夜の街に行ってるのかな。今まで見たこと無いような表情してたらどうしよう。
私がテレビのバラエティ番組とか観終わって眠りにおちる頃、人々が私の知らない遊びに興じる夜の街。
夜の街に行ったら大人になってしまいそうな気がします。それか、ひとは大人になるために夜の街に行くのかも。
私は大人になりたくありません。でも大人にならなかったら子どものままでいられる訳ではないことも知ってます。
大人も大人になりそこねた人間もグロテスクです。蛾と蛾になれなかった毛虫。
ネオンサインに魅せられ近づいた大人は蛾みたいに一瞬で焼き殺されることもなく、次の日の朝も普通に会社とか行ったりするのです。
だから私はネオンサインが怖いです。
【今回の執筆担当者】
松竹梅/好きな食べ物は麺類と鍋もの、好きなチューハイはキリン本搾りレモン。幸せになりたいです。
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