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【錫蛙の誕生までの話】

錫匠(すずしょう)さんとの出会いは昨年の6月にネフネで開催した『古墳フェア』から。ちょうど今から1年前くらいになります。古墳を奏でるミュージシャン永野貴子さんを通じてつながりました。

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私はネフネのスタッフをさせていただきながらクレイの立体造形を専門としています。錫とコラボして何か一緒に作れたらいいですね。と最初は、ふわっとしたやり取りをしていました。

錫匠さんとお話しをしていくうちに、蛙好きとがわかり、今回の『ちいさな蛙店』にご参加いただけることになりました。

コロナ自粛中は何かと制作するのには時間が使えました。それに関しては、ものすごくありがたい機会に恵まれたと思っています。私が原型を製作したものを錫匠さんの元で型取りから鋳込みをしていただく。錫という金属について学ばせていただきながらテスト製作も兼ねていくつか作ってもらう。

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そんな風なやり取りを重ねながら、根気よく錫化してもらい、生まれ変わる瞬間。マットな質感のクレイから錫になる。ジャイアンがきれいなジャイアンになったような、、そんな瞬間を何度も見させてもらいながら、錫という金属に魅了されていきました。

屋外で打ち合わせしたり。こんな時だから、できたことのひとつだと思います。

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重くなりすぎて商品化できなかった品々もありますがたくさんのカエルが生まれました。中でもいちばんのお気に入りが錫蛙(すずがえる)です。

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単なる置物だと、ニーズがないかもしれないと穴を開けたタイプのコはお香立てとしても使える仕様になっています。

他にも錫の持つ特性を生かしたいと考えました。劣化しにくく、安全な金属の錫は水をきれいに保つ作用があるらしい。検証実験。

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ほぼ同時期に咲いた花、同じ種類の花を全く同じガラス器に生けました。写真左は錫入り。右には何も入れず。水はどちらも大阪の水道水です。

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約2週間後の結果がこちら。

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ほんとかな。。様子を見に来た錫蛙。蛙はマスクが着けづらいですね。金属イオンによる殺菌効果がちょっとはあるかもしれません。10円玉でもいいけれど見た目の問題かな。錫蛙の方が10円玉より、きっとかわいいと思います。

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銀よりも白っぽい控えめな錫色の美しさ。融点が低く柔らかな金属だからできる柔軟な造形。錫のおもしろさをたくさんの人に伝えたいという錫匠さんとともに
錫を広める啓蒙活動をしたいと思っております。

錫についてたくさん教えていただいたお礼?にホームページを作ったり。

錫匠(すずしょう)
https://peraichi.com/landing_pages/view/suzusho

ムービーを作ってみたり。しています。

錫蛙(すずがえる)
https://youtu.be/1IUr4hXWFfA

最後までお読みいただき、ありがとうございました。ムービーもまた1分41秒ほどお時間ありましたら、ご覧いただけるとうれしいです。

西浦 由乃(にしうら ゆの) / NEFNEのスタッフをしながら専門は立体造形。クレイ作家・立体のイラストレーターの仕事を細々、20年くらい続けている。粘土で作った立体を撮影したものを作品として本や雑誌のグラビアやポスター、カタログ広告、キャラクター制作や店舗ディスプレイなどを 手がける等立体表現において幅広く活動中。
https://panboat.com



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