「後方」から語られるメタ物語――アニメ「平家物語」雑感(上)
話題のアニメ、「平家物語」を視聴したのである。
こうして感想エントリを書いていることからもわかるとおり、総じていえば、とても素晴らしい作品だったと思う(見たり読んだりしていても、とくに感想を公にする気にはならない作品というのも、当然ながらたくさんあるのだ)。本作のポイントは、私見では「平家の物語」を「後方」の視点から描写しているところで、そこが評価の分かれ目にもなってくるかと思うが、個人的にはそのように焦点を絞ったことが、この作品のむしろ美点となっているのではないかと感じている。本稿の公開時点では、まだ Amazon Primeなどで「平家物語」を見ることができるかと思うが、未視聴の方には、ぜひ一度ご視聴いただくことを、文句なしにお勧めできる作品だ。
以下は具体的な感想になるが、「平家物語」にネタバレも何もないと思うので、そのあたりは(本作のオリジナルキャラである「びわ」のことについても)とくに配慮せず述べてゆくから、あらかじめご了承いただきたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?