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リテラシーの高め方、そして読書会参加のすすめ

 先日のツイキャスでは「読解力」や「独学のモチベの保ち方」などについて話したのだが、そこで「とはいえテクストを扱う人文学の分野には、法学や情報処理の分野などに見られる定番の資格試験のようなものが直ちには思い当たらないし、大学外にいると自分で勉強しようにも方針を立てるのが難しい」といったことが問題になった。たしかに、それはそうだろうと思う。

(※録画の視聴パスは、こちらのエントリより取得できます。)

 実際のところ、母国語というのは(とくに日本においては)基本的な読み書きであればほとんどの人が普通にこなせるので、それ以上に読解力(インプット)や文章作成能力(アウトプット)のレベルを向上させようとしても、具体的にどうしたらいいのかはよくわからないところがある。日常生活に必要な基礎的能力は誰でもが「自然に」身につけてしまうために、それを超えたスキルについてはかえって「才能の世界」のように扱われてしまい、そのあいだを繋ぐ階梯が見えにくくなっているのだ。だが、せっかく志あって勉強をはじめようとした人が、そのような事情で諦めてしまうのはいかにも残念なことである。そこで、上掲のキャスの中ではいくつかの方途を提案してみた。

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