高潔な人たちの甘美なヴィジョン

まずは自分。慈しみや愛は、まず自分のコップに注ぎたい。溢れ出た慈しみを少しずつ知人や大切な人、世界にひろげていくイメージ。逆になると、自分が空で浮いてしまう。まず、自分。 pic.twitter.com/xZmopqxRLh

— カレー坊主＠吉田武士 (@curry_boz) February 28, 2021

　数日前にバズっていたカレー坊主さんのこちらのツイートだが、私としてはとくに異議はないというか、ごくごくまっとうなことを述べた内容であると思う。ツイッターでは「自己を犠牲にして他人に尽くせ」といった主張はとりわけ嫌われる（攻撃されやすい）傾向があるが、上掲のツイートは「まず自分を優先して慈しむべき」という話なので、その点からしても人気を博したのは自然なことだと言えるだろう。

　他方で、このツイートに対して批判というか「突っ込み」を行っている意見もいくつか目に入り、その一部は私にとって興味深いものだった。それらはおそらく元ツイートの趣旨からすれば的外れな難癖と言うしかないものであったけれども、そのような難じ方を「ごくごくまっとうなことを述べた」ツイートに対して、それでも敢えてせざるを得なかったというその衝動の淵源が、個人的には興味深く感じられたわけである。