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計測とゲーム気質

 昔からそうなのだが、私は物事に「取りかかる」ということが何よりも苦手で、本気を出してやれば15分で終わる作業がどうしてもできなくて、2時間くらいグダグダしているというようなことがよくあった。

 こういうことは、一部クラスタではよく聞く話で珍しいことではないのだが、最近はそれなりに忙しくしている身なので、無為な時間でスケジュールを圧迫するわけにもいかない。ゆえにこのところ様々な策を弄して、「スキマ時間圧縮キャンペーン」を試みている。

 その中で一つ、かなり奏効しているように思われるのが、「時間を計る」という策である。ライフハックとしては実にベタでシンプルなものなのだが、こういう基本的なことをやったことがなかった身からすると、だからこそ実践しやすくて効果も高い。

 やることと言えば本当に単純で、何かしら適切なスマホアプリを拾ってきて、それを使って「読書」とか「ジョギング」とか「勉強」とか、項目ごとに従事した時間を計るというだけのことである。

 作業をはじめる時に計測をスタートして、中断する時にはストップすることを習慣にするという、子供だましのようなことなのだが、これが案外とバカにできない効果があった。私はなにしろ発達的にナニがアレなタイプなので、いったん作業を開始しても、ちょっと「そういえばあの店ってキャンペーンやってるんだっけ」みたいなことを思いつくと、その時すぐに調べる必要は全くないにもかかわらず、なぜか直ちに検索をはじめて、そのまましばらくインターネッツを眺めてしまうようなことがしばしばある。

 そういう時に、「いまは◯◯の作業のために時間計測中なのだ。あの店のキャンペーンを調べるならば、計測を中断する必要がある」と自分に言い聞かせると、これがまあまあ我慢できるわけだ。ルールを遵守して遂行することで数値目標を達成するのは、ゲームみたいでわりと好きだからである。

 加えてもちろん、一日の終りに項目ごとの合計時間を眺めてみて、「今日はこれだけやった」と明らかな形で確認できることの効果も非常に大きい。なんのことはない、ゲームなら好きで何時間でもやっていられるのだから、ならば自身の生活をゲームのようにして数字で計測し、成果も数字で確認できるようにすれば、身体が勝手に「効率厨」のプレイをはじめてしまうというだけのことである。

 思わぬところでオタク気質が役に立ったという話だが、それで悪いことは何もないので、とりあえず師走はこのままの勢いで走り抜けて、元気に2020年を迎えたいところである。


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