田舎

先日いつものように家族で食事をしていると、父が職場の話を始めた。

何やら新人が入り、年は私の3つ上で私と高校が一緒な女性なんだとか。その子があまりにも話し方や受け答え、考えがしっかりしていて何も言えなかったそうだ。その子は両親と暮らしていて、将来両親の面倒を見ないとと思っているんだとか。私はあまり家族と会話をしないのでその話も聞き流しながら聞いていて感じた。

「これは私がニートである事を父なりにオブラートに包んで、働けと言いたいのか自分の息子を嘆いているのか。いや、父はそこまで配慮する人ではない。つまり嘆いていて、思ったこと感じたことをただ言っているだけだ。」

と、これに関してはひとまずポジティブに受け止めて流したが、今回書き留めたかったのは、“この子の考え方”についてだ。

まず、父の職場は夢や希望に溢れた、「〇〇をやりたい!〇〇を成し遂げたい!」みたいな感じで思っている人達が多い職場ではなく、皆が生きて行くためにお金を稼ぎに来ているような感じだ。つまり、やりたくて選んだ仕事をしている訳ではないのでグチしか出ない職場という事だ。そこに私と年齢が近い女性が入社するという事は、彼女は、

“特に夢もやりたいことも見つけ出せず、仕事をしては環境に文句を垂れて辞めてを繰り返してただ色々な職場を転々としている”

と私は推察した。

※だがもしかしたら以前の職場で精神的トラウマを持ったとかのっぴきらない理由があったのかもしれないが、その場合を除外して考えてみた。

地方にはこんな感じで働き生きている人達が沢山いる。まだ若いし踏み出せばなんでも出来るだろうに、「やりたい事がないから」と探す事をしない為の言い訳をして、なんとなく仕事を決めている人達。私から見ればこんな人達が可哀想だ。大学生がどんな教育を受けるか知らないが、これまで自己分析も出来ず、世界の広さを知らず、自分には出来ないと思わされてしまう現状が不憫に思ってしまう。でもそんな中でも働いているのだから凄いとも思う。

パーソナルジムで働いていて、様々なお客様が来て色々な話を聞く事が出来た。多くの人が聞いたことのある会社の経営者や役員、一流と言われるであろうビジネスマンなど夢や目標を持って働いている人達との会話が刺激に溢れていて自分を見つめる機会にもなったし世界が広がった。私は運が良くそんな機会に恵まれたが、地方にいるだけではそんな機会も少ない。なぜなら地方で働いている人の多くが現状に納得し、夢を見ようともしない人達で、そんなな人達と話す事が圧倒的に多いからだ。

私は上記の経験から、世界が広がりやってみたいことに出会えた事は良かったと思っている。だから彼女にも世界の広さを、自分というものを知ってもらいたいし、その上で判断をしたらいいのにと思う。

私はその様な教育的な観点も、地方格差もなんとか変えたいと思っているし、それが私のミッションの一つになっている。

“心揺さぶられる感動を多くの人に届ける”

私にとってジムで色々な話を聞いて世界が広がった経験も“心揺さぶられた感動体験”だ。自分の人生にとって“良かった”と思えた経験は全て“心揺さぶられる感動体験”だ。地方には地方ならではのそんな経験もあると思うが、“地方にいるから得られない体験”というのは失くしたいと思っている。

でもそのHowが思いつかない・・・