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270/365 企業型確定拠出年金の掛け金はあげるべき?


アウトプットマラソン270キロ目です。


ここ1週間でたまたま何名かのお客様から、『会社で導入されている企業型確定拠出年金の掛け金が増やせるようになったんだけど、やるべき?』というご相談を頂いたので、考えるべきポイントをまとめてみます。


細かい数字の計算は省きますので、気になったところはご自身の周りの信頼できる方にご確認頂けたらと思います!


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確定拠出年金には企業型と個人型の2種類があり、DCとか401kとか会社によって呼ばれ方は異なりますが、同じ仕組みです。iDeCo(イデコ)というのは個人型DCの愛称です。


今回の説明の中では、
総称をDC、企業でやるものを企業型DC、個人でやるものをイデコと呼びます。


以下、確定拠出年金の大きな特徴です。

・掛け金の分、年収が下がり所得税と住民税が安くなる(つまり節税。あくまで課税の先送りになる点に注意)

・60歳~70歳の間で受け取り開始する必要がある

・60歳までは引き出せない


掛け金をあげるべきか考える観点は大きく3つあると思っています。



① ライフプランの観点

●目的と合っているか
まず、いつまでに・何のために・いくら貯めるかを考えてみてください。
60歳以降だと老後資金のイメージかもしれませんが、教育資金、住宅資金という人もライフプランによってはあると思います。

●60歳手前でお金が足りなくなる可能性はないのか考える
もしありそうなら、引き出せないことがデメリットになるかもしれません。



② キャリアプランの観点

●転職する可能性がある

転職先に企業型DCがあるかないかによって選べる選択肢は変わりますが、どちらにしても運用先を変更しなければいけません。

その過程で商品選びと、変更するタイミングを考える必要が出てきます。

例えば転職前に変動のある運用先で300万円貯まっていた場合、それを変更するとなると、転職先の企業型DCに良い商品があるかは分かりません。


さらに変更するタイミングで資産が上昇しているのか下落しているのか分かりません。

いったんすべて変動のない運用先に変更してから毎月自分で新たな運用先に少しずつ変更していくという対処法はありますが、そういった手間やコントロールしづらい点が自分にとって合うのかどうかを考えてみてください。



●独立する可能性がある

独立資金、運転資金として引き出せないのは問題がないかを考えてみてください。

ただ、DCで貯めたお金は、仮に事業に失敗して破産手続きをしても差し押さえにならないという特徴もあります。



●今の会社で勤め上げるつもり

退職金はもらえるのかどうかを社内HPや先輩に確認してみてください。

もし退職金があるとしたら、もらえる金額は予測しづらいと思いますが、積み立てている間に安くなっていた税金が60歳以降で課税される可能性があります。


なぜならDCの節税効果は、受け取り方次第で変わるからです。
一時金か年金か、はたまた併用するかのいずれかです。


一時金として受け取る場合は、退職所得控除が適用されます。



この退職所得控除は会社の退職金にも適用されます。
DCを受け取るタイミングを間違えると、退職金と合算されて計算されてしまいます。

例えば60歳で退職金を受け取って、65歳で企業型DCを一時金で受け取ると、企業型DCの方には退職所得控除は使えません。
(ややこしいのでここは今度別でまとめます!)




年金として受け取る場合は、公的年金等掛金控除が適用されます。


ただこの年金は、給与と合わせて計算します。


年収が高い人ほど税金は高くなるので、退職後の年金以外の収入がどうなりそうなのか、どうしたいのかを考えてみてください。


掃除に例えると、掛け金を払っている間に安くできていた税金はホウキで掃いていたゴミで、それを片付けるためのチリトリが必要なのですが、そのチリトリの役目を果たすのが退職所得控除や公的年金等掛金控除です。



③ 商品の観点

●他の運用商品と比べてどうか

運用の期待値が高いものが他にないかを比較してみてください。



前提条件によって、1つの特徴がメリットになるかデメリットになるかは人それぞれなので、こちらを参考に一度考えてみて頂けたらと思います!

貴重なお時間を使って読んで頂き、ありがとうございます!こんな情報をまとめてほしいなど、ご意見・ご要望ございましたら、アドバイス頂けるとうれしいです。よろしくお願い致します!